豚バラ肉の角煮  

 性懲りもなく濃い味のモノが食べたくなるのはやはり暑さが若干和らいできたせいだろうか、一昨日から仕込んでおいた角煮がいい具合になり酒の準備に忙しかった昨日の夕方なのである。  

 麻婆豆腐の支度をしながら夕方から三時間、昨日は午前中に一時間ほど蒸しあげた後に調味してゆくという方法で作ってみた。
水から茹でて作るのは何度も茹でこぼしたりする必要があり、確かに美味しくはできるがテマヒマかかる料理なのである。もうちょっとラクに出来る方法はないものかと考えていた時に、以前にお世話になった方から「中華の角煮は肉を蒸しまくって作るんだ」と聞いたコトを思い出した。
 そうか、タンパク質を変化させるプロセスは一緒じゃん♪ しかも蒸している間は動かさないから煮崩れも少ないし、だいいちカラ炊きさえ気をつけていればズボラしててもイケるし…と早速蒸し器の準備をしたのだ。
ヨケーな脂はカッテに落ちてくれているしアクも同様で、こんなに都合がいい方法ならもっと早く気がつけばヨカッタのに…でもあるし、思わぬラクチン発見に半分ニヤリとしてしまうのよ。
 アトはいつもの調合で煮汁を作りさっと煮込んで冷まし、食べる直前に再び火を入れてやればカンペキな角煮の出来上がりだ。
トロトロふわふわ〜にじんわりシミ込んだ出し醤油が豚バラの旨みを最大限に引き出している。
付け合わせは蛇腹胡瓜の塩モミとぶなピーの湯通し。トッピングの白髪葱と針生姜は敢えて晒さずに辛味と香りを活かすようにした。冷酒もよいが昨晩は焼酎ロックで…豚肉の甘みが絡んでスバラシイのね。