神戸サミット2012 その5『倉敷ランチはナゼかトンカツ』

前夜の浪花十三の余韻がまだ冷めやらぬ三日目の朝、神戸の空は快晴とは言えなかったけれどもキブンよく酒は抜けていたしなかなかに心地よかった。
しかし早朝でこの気温かあ…今日はマジメ観光客スタイルで倉敷まで行く予定なのに大丈夫かなあ…と前日にメをつけておいた喫茶店に徒歩到着するころには小汗をかいていたエロおやぢである。

この一年で体重は15kg近くカットし体脂肪率もかなりイイセンまで追い込んだ。努力はそれなりに実を結んだが元来のアセカキはどうにもならなくて非常に辛い。とにかくフツーのヒトが清々としたカオで出来る運動量であっても全身アセダラ&金時の火事見舞い&顔面滝アセ&窮地に立つサル状態になってしまうのは恥ずかしいを通り越してハラだたしい思いがココロを埋め尽くすのである。まあシカタないよね、そーゆー星の下に人生の路が開かれてるんだからさ…と半分フテクサレ気味に開き直ってみたりもするのだよ。
ところで平素お家での朝食はゴハンと味噌汁が定番でパン食は滅多にジッコーしないボクは、旅に出た時にはココゾとばかりにそうした食事をチョイスするのだな。おぉ〜ココはしかもサンドイッチのモーニングセットがあるではないか!なんだかいつもと違う朝がエンハンスされていいじゃないのよ〜♪なのである。

カラシバターを塗った柔らかい食パンにシャキパリのレタスやトマトにハム…そして淹れたてドリップコーヒーがシアワセの時間を運んできてくれるのは、こうした個人の喫茶店が未だに“禁煙”などという無粋なシバリを設定していないのもその要因かもしれないと、誠に自分カッテな主張であるとのご批判は覚悟の上で申し上げたい。
タバコの煙がキライな方もいらっしゃるので「いつでもドコでも吸わせろ」などと暴力テキな要求をするつもりはないし、いちおーマナーというものを心得ているつもりのエロおやぢだが、ナニかホカに目的があるんじゃないの?と思わせるヒステリックな禁煙環境には少々ギモンを感じなくもない。キチンと法律で認められているドラッグなんだから、もう少し高額納税者に対しての配慮もしていただきたいなあ…などと不遜な希望を書き連ねるのはバカでしょうか。
同じ思いのたくさんの常連さんがタバコの煙をくゆらせながらコーヒーを楽しみスポーツ新聞にメを落とす様子はなんだか非常に愉快でザマミロなのであった。
さて今日は倉敷そして大原美術館へのショート・トリップだ、そろそろ集合時刻だよなあ…とGの家に急ぐエロおやぢなのである。


喫茶マエダ
兵庫県神戸市兵庫区三川口町1丁目4-15
TEL=078-671-6983




   ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


前夜までは新幹線&在来線を使って倉敷まで行こうという計画だった。ところがGの家に着いてみると一台のクルマに乗りあわせて行くハナシに変更になっていた。現地の様子に疎いヨソ者なのでその辺りは神戸の友人たちにお任せするワケだが(新神戸駅で駅弁とビールを買ってさあ♪)というキボーは水の泡となって消えてしまったのね。
おまけに集合出発時刻は公共交通機関の利用が前提だったので、渋滞している倉敷駅周辺の駐車場にクルマをようやくネジこんだ時には既に昼めしの時間はとうに過ぎていた。アセりと苛立ちを隠せないエロおやぢであったものの、同行のナカマの手前平静に努めるしかない。そして倉敷駅前から美観地区&大原美術館方面に通づる“えびす通商店街”を経由すればナニかあるでしょ…とお気楽サーチをするのだな。

いくつか目に止まったお店はあったものの予算とフンイキのクロスポイントで「ハヤシライスのおいしい店」という謳い文句の喫茶レストランに我々は入ってみることにした。
ところが肝心のハヤシライスには“売り切れ”の張り紙が…なんてこったい。去年食した“加古川のかつめし”がフラッシュバックしてくるようないいカンジだったのになあ、残念。
しかし神は我々を見捨てなかった。隣接するトンカツ屋…というかそのトンカツ屋さん「かっぱ」さんがその喫茶レストランの母体なのである。おぉしかも『名代とんかつ』ってのがウリみたいで、なかなかにヨサゲじゃん…とそこで食事をすることにハラを決めた。
とても人気があるお店のようで、入り口にはウェイティングリストまで用意されていた。当然我々もソコで待つことになったが、手持ち無沙汰なのでフラれた喫茶レストランのサンプルショウケースなど眺めてみたりもするのである。
スゴい種類と量のパフェのサンプル、そして張り紙には「カレイどうですか?」などと書かれていて、多分店主は「カレーはいかがでしょう」と言いたかったんだろうけど、コレじゃあ魚のカレイになっちまうよな、あっはっは〜なのである。

待つこと20分くらいか、ようやく我々がコールされた。驚いたのはスタッフが全員女性だったことである。白いコックコートに身を固めたシェフがいるとカッテに想像していたボクだが、女性ならではの心遣いに満ちあふれていてなかなかにリッパな接客と料理の内容なのである。
運ばれてきた料理には独自のステータスが光っていた。白無地の洋皿に刻みキャベツとマカロニサラダのシンプルな添え物、そこにど〜んとトンカツがカットされた状態で乗せられ、たっぷりとオリジナルソースが予めかけられている。
ひとくち食してみればマイルドなブラウンソースに甘酸っぱいものがはんなり拡がる非常に食べやすいものなのであった。美味い! トンカツそのものもいい出来だが、何よりもこのオリジナルソースがキモなんだろうなあ。これならホカのフライ類にも共通して使えるだろうしオトナだけでなくお年寄りや子供も喜んで食べられるに違いない。
そうか…隣りの喫茶レストランのハヤシライスはこうした伝統を生かしてあるものなんだろうなあ…と気づいた次第である。う〜むコレならヨケーにそのハヤシライスを食べてみたくなるってもんさね。

帰宅後ネットでこの「かっぱ」さんを調べてみるとハンバーグやエビフライなど洋食系を中心に評判のよいお店なのであった。どうりで日曜日とはいえとっくに過ぎているランチタイムにあれだけのお客さんが押しかけていたワケだ。
「いや〜美味かったねえ!」一同満足してお店をアトにし、本来のモクテキである大原美術館に急ぐのである。そう、美術館に入館するにはちと遅い時刻になってしまったからね。

かっぱ
http://ebisudori.com/tonkatukappa/index.html
住所:岡山県倉敷市阿知2-17-2
TEL=086-422-0440 FAX=086-422-0441
ACT=11:00〜15:00、17:00〜21:00 月曜定休(祝日営業翌日休)


   ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


倉敷を訪れたのは二度目だが、特にこの美観地区はその名の通り美しい街並みが見事に保存再現されていて心地良い。お堀端に並ぶ旅館にでも宿泊すればこうした人混みのない早朝の時間帯にこの界隈の静かな佇まいを楽しめるだろうになあ…と思う。
そして念願の大原美術館はちょっと個性的なコレクションでなかなかに楽しむことが出来た。倉敷かあ…よく考えれば神戸からでさえ直線距離で100km近くあるのであって、静岡からだとそうカンタンに来れるところじゃないのよね。

大原美術館
http://www.ohara.or.jp/
岡山県倉敷市中央1-1-15
TEL 086-422-0005 FAX 086-427-3677
ACT=9:00-17:00 月曜定休(祝日・振替休日開館、詳細要確認)


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やはりこの日は暑かった。前日の酒は抜けたと申し上げたが、やはりノドは渇くのである。

そしてそーゆーヨクボーに弱い中年男女はヘロヘロになって「どっか喫茶みたいなところで冷たいものでも…」と安易に休憩を決めてしまうのである。
美観地区のお堀端にはいくつも飲食店があって、我々はその中の「かき氷」メインのお店に入ってはヘタりこむようにソレを注文するのであった。う〜む、なんだか昨日と同じパターンだなあ…歩き疲れて「かき氷」ってさ。
注文したのは「抹茶ミルク金時」で、ホンモノのお抹茶たっぷりのかき氷にバニラアイスと甘い小豆がトッピングされたひと品である。あぁ上品なお味で美味しいじゃん…大阪で食したパッピンス系かき氷とは全く違う方向性の冷菓だけど、これはこれで倉敷らしくていいのね。
このあと友人Uのススメで岡山駅まで行き土産買いに走る中年男女一行だが、その前に超えるヤマがひとつあってJR倉敷駅にたどり着くまでまたまたアセダラになってしまうのである。



茶房みなとや
岡山県倉敷市本町5-31
TEL=086-422-0800
ACT=10:00-17:00 不定




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今朝の富士山



6:23AM, October 21. 2012. @Fujinomiya-City






元ルーさん
おはようございます!
ですよね…看板商品を売り切れにしてはいけませんよ。そして売り切れでなかったら多分我々は件のハヤシライスを食していたでしょうけどね。
これだけパフェが並んでいると、やっぱりひとつくらいやっつけたくなるものですが、そんなに高くないのでお若い方のデートコース向けなのかなあ(笑)
札幌コンベンションセンターですか…北海道は一足お先に秋がやってきてますね。いつも美しいお写真をありがとうございます。