法多山詣でのアトは『袋井餃子とラーメン』

ステキな朝食を終えてその日はちょっと遠出をしてみようと思った。行き先は袋井・法多山である。もちろんモクテキは名物の厄除けだんごを喰うこと…単にそーゆー理由も悪くはないだろ?てなもんだい。

ゆっくり過ごした朝なのに東名高速を使って袋井まで走ったのでけっこー早い時刻にその門前に到着した。師走最後の日曜日にもかかわらずまだ駐車場はガラ空きでなんだか拍子抜けなのであるけれど、平素はそんなことに気を配ってはいられないせいかやたらドリンクの自動販売機が目立って見えるのだな。
そしてどの自販機も緑茶に占拠されているのである。なんともフシギな光景で特にこの三台のうち左端のものはその全てがお茶というキテレツなものだった。法多山に参拝に来るヒトは茶しか飲まないのか?というギモン符を点々とさせながら参道を登ってゆくと尊永寺の本堂がバ〜ンと現れるのである。

火災消失した本堂は1983年に再建された鉄筋コンクリート建築なので趣に欠けるけれど、そのワキに在る北谷寺観音堂はかなり古いもののようで落ち着いた佇まいがココロ静かにさせてくれる。

本堂は建築そのものがなんとな〜くつまらなくって厄除正観世音菩薩が安置されてるとは言ってもそのお姿を拝見出来ないのが残念なのよ。
それよりお賽銭を投げ入れる本堂中央正面両脇に食用油の一斗缶が積み上げられているのが面白い。ニッポン全国探してもこんな寺社はホカにないのではなかろうか。きっと本堂建設の際に多大な寄進をした企業のものなんでしょうな、興醒めを通り越して珍風景として登録しては如何でしょう…と助言申し上げたい。


厄除観音 法多山 尊永寺
http://www.hattasan.or.jp/




さてさて、カタチばかりの参拝は終わりにして早速名物の厄除けだんごをいただこうではないか。頂上に在る本堂から少し下ったところに「だんご茶屋」があって、参拝者のほぼ100%がその団子を食したり土産として購入して帰る…といった風景なのよね。

しかしこの『厄除法多山名物だんご』はいつ食しても美味い。モチの弾力と旨味、アンコの香りや甘味風味が抜群なのだ。母君や妹君にひと箱づつ購入するエロおやぢ、喜ぶカオが楽しみなのよね。


だんご茶屋法多山名物だんご企業組合)
http://www.hattasan-dango.com/
TEL=0538-42-4784
ACT=08:00-16:30 休業日はHPで案内


             ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


予定の参拝&厄除けだんご賞味も終え下山するとハラがへってきた。ジツは当日の昼めしをナニにするか迷っていたのだけれど、いくつか考えていたプランのうち一つは袋井インター近くにある「丸福」さんという餃子店の本店でラーメンと餃子を食すなんて云う前夜のリッチなスペイン料理とは正反対に位置する庶民の食事なのであった。

同行者に訪ねてみると「一昨日のテレビ放送でラーメンと餃子が美味しそうな番組をやっていたのでちょうど食べたかった」とのこと、おぉ〜っ!なんてスバラしいタイミングなんでしょうね。互いの欲求が一致したならばもうここは突撃しかない。

法多山からはクルマで30分程度、ちょうど昼めしどきだったのでお店の駐車場は一台分しか空きがなかった。それでも駐車できただけラッキーだったかな。そして当然お店は満席だったけれど、ちょうど食べ終えて帰る先客がいたので待ち時間ゼロで着席することができた。けっこーな有名店なので相当運がいいようだ。
四人がけのテーブルが2つ、8人分くらいのスタンドがあるL字型カウンター席、そして小上がり卓が2つだったろうか。全席で50にも満たないお店だけれど、次から次へ来店客が訪れ非常に繁盛している。

ボクはスタンダードな『醤油ラーメン』。トラッドなスタイルとお味でジツに美味い、スキだなあこの味。単に昔ながらのとか伝統のってコトバではくくれないチカラがある。そしてこちらのお店はけっして餃子オンリーではないと云うところも気に入った。

同行者は初めて食したという『担々麺』。辛いものがニガテなのでこれまではつい避けてきたらしいが、メニューブックのフォトが美味しそうだったので…てなわけで注文。ゴマの風味が濃厚でファット&クリーミィなスープがエクセレント!いや〜こいつも美味い。そしてカンゲキ顔の同行者にボクも(ここに案内してよかった〜)なのである。

肝心の餃子である。なんだか三色餃子みたいなものもあるようだけれど、初心者はスタンダードから始めるのが望ましい。お〜っし、ここは『餃子20コ』という太っ腹注文でこのお店の実力を満喫しようではないか。お店のヒトは厨房に「餃子の“大”お願いしま〜っす」とオーダーしていた。
そう、コチラでは最低注文単位が10コの“小”、15コが“中”、20コが“大”となっているようだ。そして浜松餃子のように円形の鍋で丸く焼いて提供してもらえるのが“大”なのであって、首都圏からはるばるやってきて遠州地方の餃子を初めて食す同行者にとってはなによりのヴィジュアル・プレゼンテーションだったのである。
いわゆる“浜松餃子”の親戚みたいなものなのか、ここ袋井の名店の餃子もそうした特徴を持ちあわせていてとても美味しい。どちらかというと軽めの餃子でニク少なめヤサイたっぷり皮柔らか薄めといった黄金比で構成されている。
こーゆー料理はよくジューシイであるかどうかなどが評価されがちだけれど、この際そんなハナシはどっちでもよくて、とにかく熱々をたっぷり食える!というシチュエイション込みのコストパフォーマンスが重要なのだ。

美味いぞ、美味い美味い!やっぱ遠州に来たら餃子だよな。シゴトの同僚にこのお店を紹介したらすっかりハマってしまって足繁く通ったらしい。そうなのよ、こちらではラーメンも評判なんだけど『餃子定食』が特に有名で、それも大中小の方程式が適用されているのだ。
餃子をオカズにゴハン・味噌汁・お漬物…って、あっさり系の遠州餃子ならではの芸当、ボクも再訪する機会があればぜひそいつを試してみたいと思った。けどねえ、きっとその時になったらラーメンに未練たらたらってーのも見え見えなんだけどね。
まあそんなこんなで楽しい師走の休日だったのよ。




丸福ぎょうざ店(本店)
静岡県袋井市山科2971-3
TEL=0538-42-8315
ACT=11:00-20:00 年中無休




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