主役を横取り『ぼんじり』

菜園のピーマンやパプリカもいよいよお終い、最後の収穫となった。すっかり熟して色とりどり…その美しいグラデーションは見ているだけで楽しくうっとりしてしまい、こいつらを食すのは惜しい気がしてくる。


FUJI PHOTO FILM  FUJINON 1.8/55  @ SONY α7

それでもヒトが食すためにこの世に生まれてきたのだから、きちんと美味しくいただいてしっかり供養してやるのが道というものだ。そうだ、鶏肉やキムチのストックもあるし、このピーマンを加えて久しぶりに韓国の鶏肉料理『ダッカルビ』でも作ろうじゃないのよっ!と支度を始めた。
冷凍してある鶏もも肉のパックを取り出すと、その下からもうひとつのパックが現れる。ん?これって何だっけ…あらら〜思い返してみればちょっと前にスーパーのテナント肉屋さんで『ぼんじり』が売られているのを見つけて「あぁ珍しい、ちょっと酒の肴に喰うのもいいねえ」などとスグに使うアテもなく、なんとな〜く冷凍ストックしておいたのだった。


Ernst Leitz  Elmar 3.5/50  @ SONY α7

えへへ、メインは『ダッカルビ』でオッケーだけど『ぼんじり』を串打ちしてタレ焼して喰うのはプロローグにぴったり、ビールの相棒としてはサイコーなんじゃない?ってなカンジでナンバー2を急ぎ仕立て上げるエロおやぢなのである。

ところがいざ本番開始となるとこの『ぼんじり』は『ダッカルビ』から主役の座を横取りしてしまった。前座だったくせに終始ステージを支配してオーディエンスは驚きとヨロコビの渦に飲み込まれっぱなしなのである。
お気の毒なのは旬の食材をフィーチャーして「我こそは〜」と意気込んでいた『ダッカルビ』ですな。ごめんなさい、これはプロデューサーである私のミスキャストでした。次回ぜひがんばってくださいね、コチュジャンやチーズもたっぷり準備いたします。そして前座はナシで脇役にチャミスルなどの韓国焼酎だけというシンプルな舞台の計画をお約束いたします。
それにしても『ぼんじり』恐るべし。食味としては手羽先の先端部分とほぼ一緒とはいえ、そのファットな食感とコラーゲンたっぷりなジューシーさは今どきの流行り料理にその一節を見出すものだろうな。美味い!
ちょっと強めに焼き絡めたタレがまた『ぼんじり』の旨さを飛躍させ、黒ビールがターボチャージする。ヤバいぜ、こいつは…『ダッカルビ』の次回ステージは無期延期の予感。




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夜明け 5:24 AM October 18.
既に初冬の空気感
気温12℃
繊細にそして冷たく輝く三日月と金星



Ernst Leitz  Elmar 3.5/50  @ SONY α7