豚肩ロースのソテー

豚肩ロースのソテー

豚肩ロースの焼肉用カットみたいなパックを母上が購入してきた。こいつをナニか美味しい料理にして頂戴な…ということである。本当は炭火のグリル(網焼)が美味しいということを解ってはいるのだけれど、こんな真冬にソトでジッコーするのは無理だし、インドアではやはり難しいものがあるのであって、あっさりそのタクティクスは放棄する。まあ、あまり難しく考えずにフライパンでタタッと調理しようではないか。

ただしそのお手軽な分だけ調味にはコダワリを以ってコトを進めなければならない。そう、肝要なことは " 塩 " をどうコントロールするかということ、そしてコショウのチョイスもお味の方向性を大きく左右する。ボクは普段から5~6種類の塩を使い分けている。特に自慢するほどのこととは思っていないし、ごく当たり前に料理の道筋を考えながら選択しているに過ぎない。だから今回も大まかなところでは「アレでキマリだぜ」ってな部分はあったのだけれども、そこにちょっとだけエッセンスを加えるとでもいうのか、イタズラ的なものを持ち込んでしまうのも料理の冒険、つまり新たなお味の創出とか発見のトリガーとなって楽しめる部分もある。ただしそのテの思い付きには失敗あるいは何の効果もなかった…なんてことはよくあることなのであって、けっこーシツコく追及する覚悟が必要なのである。

豚肩ロースのソテー   CANON FD 1.4/50 S.S.C.   SONY α7

さて今回はなんと二種類の塩で豚肩ロースのソテーを仕上げてみたのだな、ひとつは " 燻味塩 " という燻し風味をつけた塩で炭火焼のフンイキを導入し、もうひとつの " アンデスのピンクソルト " で旨味を引き出す…という目論見だ。コショウはホワイトペッパーの細粒挽だ、何でもカンでもブラックペッパー粗挽きを使えば美味いってものではなく、繊細な辛みが求められる料理もあるということも知るべきである。

美味いじゃないか。思い描いていた通りの味をプレートの上に展開できた時のヨロコビは本当に無上のものがある。
付け合わせとしては豚肉と相性のよいオレンジが常套句なのだけれど、今回は地元産品のポンカンを使ってみた。優しい香りと甘み、そして柔らかな酸味が何とも豚肉に合う…これはツボにハマったな。ポンカンを潰しながらその果汁と共に豚肉をいただくと「あぁシアワセ」と思う。そして潰さずに荒く裂いた果肉をニクに乗せて食せば「あぁゼイタク」と、これまた別の顔が見えてきて楽しい。

本格テキなフレンチならば鴨肉や鹿肉でこんな料理をするのだろうけれど、庶民の平素の食事ならばコレで充分。とりたてて高価な食材を使わずとも、ちょっと考えて、そしてちょっと工夫して、御膳立てもちょっとだけテマかけた準備さえすればクオリティーの高い食事は出来るのだ。こーゆー「どーだザマミロ」テキな楽しみはヤメられない。


クリック↓↓↓で応援をお願いします





長い影


やっぱりスマホのカメラじゃ限界があるよなあ
フツーの条件ならけっこーキレイっぽく撮れるスマホカメラも
こういったキビシい条件だと破綻するのが早いのね
このシーン 二度と巡り合えなかったかも
以来フツーのデジカメを持ち歩いてますが
やっぱりチャンスは訪れないのがまた悔しい


長い影   INFOBAR A03