■ オーセンティックな夏の終わり
盛り蕎麦にザルうどん、素麺や冷し中華、冷製パスタに冷しラーメン…今年もいろいろいただきました。唯一食卓に上らなかったのは半島料理の冷麺くらいでしょうか、あとは総ナメであります。まあ冷麺がキライってわけでもなくて、ただなんとな~くチョイスしそびれちゃっただけです。来シーズンはぜひ本格テキなスタイルに挑戦しましょうか、めっちゃ美味いキムチも見つけちゃったしね。
さてハコ買いでお取り寄せした「オカベの麺」、新聞広告やテレビCMで有名な " あの麺 " ですが非常に美味しくてその殆どを消費してしまいました。僅かな残りは涼しくなってから「にうめん」にして食してみたいものだなあ…と冷たい麺とはまた別の美味しさを求めているのですよ。茹で海老や椎茸の甘辛煮などをフィーチャーして…って脱線ですよ、元へ。
本年の素麺フィナーレは極々オーセンティックな準備と仕立てでいただくことにしました。麺そのものの美味しさを最大限に引き立てるために薬味は奇を衒わず麺ツユもごくノーマル、タタッと茹でてササッと冷やしツツっといただく…見方にっては「いや~つまんねぇー」と思われるかも知れませんが、ちと枯れたカンジのこんな食卓がまたいいのですよ。天ぷらくらいあってもよかったかなあ…なんて思ったりもしましたが、足ることを知るべし、賢者は語らず黙してその境地を悟るのであります。
ええもちろんエアコンはガンガンに効かせた部屋でのことです。電気代?知ったこっちゃねえよ。
■ 長月の庭風景 青柿の色づき始め
青柿のしばし迷いてする淡粧
レインボウなヒトではないので化粧なんてしたことはないけれど、思春期を迎えそろそろ自らの外面を飾ることに興味を持ちだした少女は、きっと恐る恐る母親の鏡台の前に座り化粧品を手に取ってみたりするのでしょうか…なんて想像をしてしまいます。そしてちょっとドキドキ迷いながらファンデーションをつけてみたりして、淡くのせられたそれがオトナへの扉のような気もしてくるわけです。
そんな初心で純真だった少女もあと数年もすれば乱れ汚れた世の中のことを深く知ってしまい、他人に知られたくないウラ面をそっと隠しては生きてゆく様がジツに怖いのです。