■ ありふれたイタリアンですが…
姪が「敬老の日」に当家を訪れ、母上に祝いの品を渡してゆきました。バカ息子と違って非常に律儀でマジメなのですな、今更見習おうとか肖ろうなどとは思いませんけれど、そんな風に感謝のキモチだけは忘れないようにしたいと思っております。
その品物とは哀愁のイナカ町が擁する観光地&農畜産業の拠点・朝霧高原で長年に亘って乳製品を製造販売している「いでぼく」((有)井出種畜牧場グループ)さんの商品なのでありました。この企業の製品は優良な品質で非常に美味しいことは何度も経験しているのですけれど、若干お高いというところが平素の利用には厳しいものがありまして、まあナニかの時にキアイを入れて…といったステータスです。
プレゼントの中身はいくつかありましたけれど、そのひとつが同社製造の「モッツァレラチーズ」でありました。こいつは間違いなく旨いんだけどやはりプレミアム価格であることが玉にキズで、直売所やJA系の販売所にも置いてあるもののいつも横目でニラんではスルーせざるを得ない品でしてね、こうして頂き物として我が手中に収まっていることはこの上ないヨロコビなのであります。
久しぶりの高級モッツァレラチーズですから、これまた久しぶりに『カプレーゼ』にして喰おうじゃないか!ということになりました。ありふれたイタリアンですが、もう嬉しくて嬉しくてたまりません。
その前に失敗したお料理のことから…そう、もう一品欲しいなってことで『クロスティーニ』を作ったのですけれど、ガーリックを塗ってトーストしたバゲットの上に乗せられた " アボカドと小海老の美しいコントラスト " が、なんとマヨネーズの入れ過ぎによってミゴトにかき消されてしまったのですよ。
あ~あ、せっかく素敵なアンティパストになると思ったのになあ…いと哀しきトーシローのお粗末さであります。クロスティーニのトッピングも真っ白になっておりますが、アタマの中はもっと真っ白です。あまりの悲惨な結末にもうぶっ飛びです。まあ見た目は残念なことになりましたけれど、お味はちょ~美味しかったからヨシとしましょう。
さて本命の『カプレーゼ』です。
イタリア国旗のようにバジル・チーズ・トマトと三色の鮮やかなヴィジュアルに相応しい美味しさは、もうサイコーっ♪と雄叫びをあげたくなるほどの感動を呼び起こしております。
チーズの優秀な品質、採りたてで香り豊かなバジルとトマト、そこにオリーブオイルの名品 " サルバーニョ " という鉄壁のトリプルアタックが恐れを知らない食卓となるのでありまして、ぞんざいな盛り付けも無視したって構わないとさえ思えて来ます。
そのバジルですね、毎年夏が近づくと苗を購入してきて菜園に植えるのですけれど、今年は葉が白っぽくなってしまうビョーキやカメムシみたいな害虫にやられて「あ~んっ…もう…もうダメん…」みたいな時期がありましてね半ば諦めかけておりましたが、先月から急激な回復基調となって想定外の展開なのですよ。まるで敬老の日をターゲットに目標達成計画を練ったみたいな生育状況には驚きと共に、雇用者側の責任を全う出来たような安堵を覚えるわけです。
すっかりリッパになったバジルはこのまま放置するともったいないことになってしまうので、ちょいと加工して保存ということにしましょうか。う~ん、やっぱり松の実などのナッツ類を加えて " バジルソース " が一番いいかな…。