■ 茹でてもいないのに " しゃぶ " とは此れ如何に
考えてもみれば珍妙な日本語です。近年登場したコトバですが「蒸ししゃぶ」に「焼きしゃぶ」ね、どちらも「しゃぶ」を修飾する形容動詞との結びつきに不自然さを拭えないのです。
茹でてもいないのに " しゃぶ " とは此れ如何に…とは思いますが、まあソレっぽいフンイキにシレっと溺れていればいいだけのようで殊に気にする必要はないのかも知れませんけれど、エロおやぢといたしましてはどうにも気持ちが悪くてシカタがないのですな…ええ、でも気にするのはヤメにしましょう、世間がそうなってしまった以上どうあがいてもムダなので、これ以上気に病むのは人生のプラスになりませんし。
これまで「しゃぶしゃぶ」と云えば湯の中でニクをしゃぶしゃぶしてはタレにつけていただくお料理でしたが、ある時こんな食べ方もアリですよと云うことを知り試してみたわけです。ええ、かな~り美味しいのですね…テーブルにカセットガスコンロを準備しなくてもキッチンのガスレンジだけでコト足りてしまうところもズボラ向きですし、何よりヤサイもたっぷり摂取できてジツにヘルシー。それなのにイージーなセッティングであるのが素晴らしいのよ…そんなワケでこれで2回目、勝手は既に承知之介とジコマンの世界であります。
オサレな御方ならばタジン鍋などを用いるのでしょうけれど、当家のものはサイズが小さい上に調理器具棚の奥から引っぱり出してくるのがメンドっちいので即却下、見た目はナニですけれどフツーの蒸し器を使って調理し、そのままど~んと食卓に据えてしまうという荒っぽい所業です。
さあ熱々のうちにいただきましょう。取り皿に盛りつけたら自家製の柚子ポン酢醤油と新潟かんずりを添えていただきます。
あぁ、美味いじゃないか…しっとりホクホクのニク、シャキシャキのヤサイ、食べ飽きしない柚子ポン酢醤油、かんずりのたっぷり旨辛、三位一体どころではない旨さのフルオケ…こんな悦楽に浸りきってしまうのは罪にも思えるけれど、いいさ誰にも遠慮なんかする必要もないに決まってるしね。どんだけ喰っても美味い。麻辣スパイスが後から効いてくるのがスキスキ。かんずりとのコーラスも心地よい。柚子ポン酢醤油の自然な旨味が素敵すぎる。あぁオマエの美点を数え上げたらキリがないなあ。
今回は九州産の豚ロースを使いましたが(地元の豚肉を使えよの声)、そのうちにラムロースを使ってみてもいいかな…なんて考えております。うんうん絶対に美味いよラム肉。ただしモンダイはタレなんだな、ちょっと熟慮を重ねておかないと。