■ ロールドチキンのスチーム
慌てる乞食は貰いが少ない
涼拌ソースと云う甘酢ダレでいただく蒸し鶏はなかなかに美味しいものでありましたが、もう少し違ったアプローチも出来るのではないか…ということで、今度は鶏腿肉をクルっと巻いたものをスチームしてみました。
塩コショウと酒で軽く下味をつけた鶏肉をぐいぐいとロール状にし、クッキングペーパーできっちり巻き包んではその上からアルミフォイルでさらに巻きます。太いソーセージ状になればオッケー、端部はギュッと固くネジっておけば解けることはありません。何で最初からアルミフォイルで巻いてお終いにしないか…と云いますと、鶏肉から出た蛋白質が固まって外側のフォイルにニクがくっつきハガレにくくなってしまうからでして、その予防策として内側にクッキングシートを使ってセパレートする格好です。
350~400gもあるような大きめの鶏腿肉でも、しっかり蒸気が噴き出るスチーマなら30分間程度で中まで火が通ります。蒸したては熱過ぎてとてもナイフを入れられる温度ではありませんし、少し冷ましてからの方が内側に含まれるジュウシイな肉汁の流出も防ぐことが出来ます。慌てる乞食は貰いが少ない…との諺通り10~15分ほど落ち着かせるだけで切り分けやすく、また美味しい料理になりますからね。
後は刻んだ野菜を冷水でしっかりシメて、尚且つアクや青臭さを除去する目的もありますから5分ほど晒し冷却したらサラダスピナーのようなものを使ってしっかり水切りをしておきましょう。ジュウシイな鶏肉が水っぽくならず、美味しくいただけるってもんですよ。
フォトで上から全体に振りかけてあるものは " 麻辣ペッパー " というミルつき容器に入った香辛料です。唐辛子や山椒の実などがミックスされたものでビリっと辛くまた香りもよい香辛料ですが、これはお好みでどうぞ。
肝心のタレはやはりポン酢醤油がいちばんさっぱりしていて合うような気がします。何か他にアイデアがあればぜひお教えいただきたいと思いますが、何と言っても自家製の柚子ポン酢醤油のチカラ強い風味に勝るものはなかなか無いのでは…と、なんだい結局は自慢話かい。
相棒は沼津のブリュワリイのクラフトビールです。シャルドネの白ワインのように華やかな香りが強いものですが、それに負けないくらいビターを湛えていて押し出しの豊かなビールですね。お料理はちょっと選びそうです、こうした淡白な鶏料理よりもポークスペアリブをグリルしたものなどが良く合いそうな製品でした。まあそれでもガツンと美味かったですよ。
■ 水無月の庭風景 逝く花たち
あんなに美しく咲き誇っていたヘリオスパープルも
今はすっかりカレカレになって
ドライフラワーのように枝先にしがみついております
夏へシーンチェンジする梅雨どきの黄昏
清楚で優雅な八重咲梔子も
今は末期の時を迎えております
こうした姿に自らをつい重ねてしまいがちですが
いやまだまだ…と虚勢を張れるのも今のうちだけかな