ゴルゴンゾーラとキャンティー


 ブルーチーズの三巨頭の一角を担うゴルゴンゾーラ。ご存じ北イタリアが主な生産地のチーズであるが、これはピカンテといってその中でも特に刺激的な酸味を有する製品である。
 ヤワな初心者はお引き取り願わなければならない程強烈な個性の持ち主であるが、礼節を以って接すればそれなりのフレンドリーさも見せてくれる。

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 先ず冷蔵庫からの出したては禁物だ。最低でも30分前にはお迎えに出て、室温にて呼吸して頂く。
 そうしないとただでさえ毒舌たっぷりの語り口は酸味と苦みばかりが強調され、本来持っているクリーミィな優しさを感じ取りにくくなってしまうのだ。

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 次に一対一の会話は避けること。頑固で押しの強い相手であるからして、必ず誰かを間に入れて議論しよう。
 昨晩はクラコットにお出まし頂いたがパンでもグリッシーニでもよい。
 生ハムは大の仲良しだが、チキンのスモーク・ソーセージも相手になる。


 イル・カッロ キャンティ
 この優秀なホステスのおかげでピカンテの弁舌は冴えわたった。
 酸味と渋みは控え目にしてピカンテを持ち上げ、フルーティーな甘みで会話の間を埋める。
 そして話が煮詰まるとスパイシーな余韻で巧妙に次の展開に持ち込む。
 さすがにイタリア出身同士、呼吸の合わせ方を知っていた。

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