遠州から興津宿までたい焼き行脚

行脚などと書くのはちょっとおこがましいのであるが、どうしても食べてみたい気持ちに火がついて、たい焼き屋さんのハシゴをするコトになってしまった。




終日営業しているわけではなく午前10時ごろから昼過ぎまでの販売ということなので、浜松インターを降りて真っ先に浜北に向かった。
やはり看板や暖簾があるワケではなく事前情報がなければ見落としは必至、Nojeeさんのブログ情報が多いに役立った。
目印は写真右上の鯛のシンボルマークだけか…
それにしてもリッパな羽根つき、パリッと硬く焼き上げられたハミダシは落とさずにたっぷりのアンコを包むシンプルな皮。
カンペキと云うよりもオドロキの外観と美味しさ。
土産に渡した母君も
「今まで食べた鯛焼の中で一番美味しい♪」
と大喜びだった。
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ジツは最初5尾だけ買って移動先へ向かうクルマの中で食べたのだが、あまりに美味しくて追加買いに引き返したのである。
ハミ出しが美味しい!とホメてあげると
「ちょっと目をはなしていたら焼け過ぎちゃってさ〜こりゃ売りもんになんないから食べな」
と云って香ばしい焼目のたい焼きを頂いてしまった。
う〜ん、今食べたばかりなのにコレはコレで美味しい!
注文分の焼き上がりを待ちながらお店のご主人と雑談をしていると、ナンでも写真撮影がご趣味のようで、先日森町の小國神社の紅葉を撮影してきたという四ツ切プリントを見せてくれた。
「よかったら持って行っていいよ」
「えっ?いいんですか!」
と、図々しく頂いてきてしまった写真がコレ↓

たい焼きはもちろん熱々だったが、老夫婦のココロも暖かな生熊商店さんだった。


生熊商店
浜松市浜北区貴布弥


2009.07.10.追記
現在は営業されておりません

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浜松をアトにした帰路、清水インターで降りて目指すのは興津の宿。

旧東海道の街道筋にあり、やはりそう目立つワケではないのでココもヘタをすると通り越してしまう危険性があるお店だ。
もちろんと云ってはナンだが駐車場などないので路上駐車、すでに何台かのクルマがお店の前に停まっている。

ココの鋳型は変則的な5尾。二基ある型を稼働しても一度にできるたい焼きは10尾までだから、ちょっとお客さんが並ぶと待ち時間もそれなりになってしまう。
この日も先客はすでに7〜8人いてじっくりと焼き上がりの香りを楽しむ時間がとれた。

先代が体調不良でお休みしていた時期もあったが、最近は休日などには息子さんが店に立ち忙しくサポートをこなしている。
テレビ番組の収録では街道筋と云うコトもあって注目度も高いらしくメディアへの露出回数も多い店だが、それに奢らず変らぬ味でその名を馳せている。
待合の天井近くには山口智充さんやテレ朝の大沼さんの色紙も…

浜松のたい焼きとは対照的なふんわりタイプ。
できたてを頬ばれば甘い香りとあっさりアンコがシアワセを実感させてくれる。
以前に買いに行ったトキに「ちょっと焦がしちゃったから」と云って¥100マケてくれた思い出がある。
そんな正直な商売が長く支持されている理由かもしれない。