エビフライ丼  

 期待を含ませた昨日の日記をお読みになっている読者さんには申し訳なく思うが、急遽予定が変更され「そのメニュー」は翌日繰越となってしまった。
完成品のエビフライが夕方になってから不意なコトで手元に現れ、苦肉の策としてまたもやドンブリものと…

 揚げものというのはナカナカ家ではやりにくいモノで、何と云ってもあのアト始末がタイヘンなのだ。
時折揚げたての魔力に取りつかれてジッコーすれば「あぁやっぱりコレが一番ね♪」となるのだが、解ってはいるものの何となくコシが引けているのもジジツである。
まだ揚げたての海老フライは温かで、このままかじりつけばプリプリとした歯ごたえと甘みや香りを満喫できるコトが間違いなかったが、今や遅しと待ち構えているのはあの大食漢のお嬢ちゃまである。
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 まさかキャベツの千切りとエビフライだけってワケにも行かず、最小限の食材で最大限の満腹感を味わえるのは「ドンブリ」以外にないのであった。
ゴハンは炊き上がっているし割り下は先日作ったものがまだ残っている。玉ねぎさえカットすればソッコー完成というお膳立てを利用しないテはない。
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 かくして出来上がったエビフライ丼であるが、質より量を優先する方には玉子とじのカツ丼タイプ。
ボクはキャベツを敷いてフライを乗せブラザーどろからソースでフィニッシュというコアな仕様でその時を迎える。
タマとじの方はそこそこ美味しいだろう。しかしエビフライの美味しさを生かしたのはどろからソースのほうであったに違いない。
ヒタイに汗がにじみ頭頂にはカッとしたものが昇り詰めて行くのが判るが、その旨味と辛さがドラッグのように記憶されている魅力にナリフリ構わず喰らいつく。
ビールが止まらない、いやそんなコトはどっちでもイイのだ。