サラミソーセージとリーフサラダ

早く帰宅できた日くらいしっかりとした食事がしたいと思い納豆は出演を拒否されたのだ。急遽呼び出され慌てて衣装を身につけたサラミソーセージ、こちらは半年以上お目にかかっていなかった。

けっして納豆がしっかりしていないからというワケではなく昨晩の演目にふさわしいキャストに変わっただけのコトであり、今日あたり納豆にも依頼の使いが走るだろう。
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直径が6cmもある太いサラミソーセージは国産ではあるもののナカナカに美味しい。もちろんスペインやイタリアのものと比較してしまうと役者のステージが違うが、そこはMade in JAPANの常でCPはヒジョーに高い。
元来スパイシーな造りにはなっているがさらに粗挽きのペッパー類を極薄スライスしたものにふりかけ、トドメのペペロンチーノ・オイルを垂らしてやればアクの強いチョリソーのように舞台を駆け回る。
奥深い演技を見せるカマンベール・チーズでさえ迫力に押されて脇役に徹しているし、茹で玉子に至ってはまるで黒子のようにお口直しをかって出ている。
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料理が舞台ならばワインはさしずめ音楽に例えてもいいかもしれない。脚本と一体化した音楽があってこそ舞台が盛り上がり、カンペキな芝居となってヒトを感動させるのだ。昨夜はおフランスボルドーからの美人演奏家を招待した。
シャトー レ・ザンクル ACボルドー2003 は赤のフルボディーで濃密な果実味を持ってはいるが香りは上品でありタッチが明確。長い演奏時間でも緊張感をキープして生み出される旋律はなめらかで、余韻も深い。
これならソロもイケるだろう。なるほどラベルをよく見ると2005年にどこかのコンクールでメダルを受賞したワインのようだ。
酒屋に走って、もう一本キープしておきたいな…。


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追記:
よく調べたところワインのメダルは「金」で、フランスの独立系ワイナリー組織のコンクールでした。