-富士宮支部- 「ザ・たこ」の“富士見焼”

居住エリアの“たい焼ネタ”はコレが最後かも知れない。ソレくらい岳南地区にはたい焼屋が存在しないのである。


やっと見つけたたい焼屋。ソレも専門店ではなくタコ焼をメインに焼そばやフライドポテトなども複合テキに扱うお店なのである。もちろんフツーのたい焼もキッチリ看板で「予約承ります」と掲示し、数少ない存在をアピールしている。
たい焼は特にコダワっている様子もなくフワフワ表皮にあっさり小豆あん、コドモのおやつに向いたごくごく一般テキな出来である。
しかしこのお店の特色はもっとベツの所にあったのだ。
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「口は災いのもと」などと書かれた紙を厨房に貼っておく店主はかなりなハナシ好きで、注文をするボクにひっきりなしに話しかけてはウンチクを垂れたりオヤジギャグを連発し「いったいあの紙は何のイミがあるのかよ〜」なのであるが、今時にしては珍しくけっこー面白い時間を過ごすコトができる。
ノーマルな“たこ焼”の他に“ピザたこ”などと云った変わりダネも多く研究熱心な姿をみせてくれるが、ココでも「“ピザたこ”はチーズを入れてあるだけのニセモノなんだよ〜」と自ら暴露してしまうオヤジは案外正直者でいいヒトなのかも知れない。
“迷いタコ”と名づけられたこの商品は、辛子マヨネーズを入れてあるタコ焼を揚げてあり「そうか“マヨいタコ”ってイミなんだぁ」と納得しているとオヤジは「人生迷っちゃいけねーぜ」などとボクに向かって呟いてはヒトを不安に陥れるワケなのね。


たくさん種類があるのでドレにするか“ホントに迷って”しまうが、ひと際メを惹いたのは“たこ天”なのである。
一見鶏の唐揚かと見紛う大きさと容貌には即ビールのオトモダチという方程式を連想させ、食欲爆発テキなオーラを盛大に発散させては酒を飲まないコドモであってもその魅力を感じ取るだろう。ところがナカミはタコ焼と同じ小指の先程のタコ脚が一切れ入っていて、その周囲にはブワッと小麦粉が膨らんだものが取り巻いている状況だ。
見た目ほどの物質テキ実態はないものの、ソースにマヨネーズそしてサバ・イワシの削り節がトッピングされた“たこ天”はハラを空かせたコドモがガッコー帰りに小遣い銭で食すには丁度良いB級スナックだろう。ビールのアテにも悪くない味だが少々ハラが膨らみ過ぎるきらいもあるなぁ…
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さてこのお店の一番のお楽しみであった“富士見焼”だ。元町店のスグ近くにある富士見高校は、あの「アタックナンバーワン」で有名な静岡県代表バレーボールの元名門高校である。当時は私立女子高だった同校も現在は男女共学となりバレーボールでの活躍の話は聞くこともなくなったが、栄養科といった特色ある課程もありユニークな人材を輩出しているようだ。
この“富士見焼”はその高校の生徒が考案した“たい焼”で、ナカミはマヨネーズ和えしたハムやレタスが入っていると云う外道系たい焼なのである。部活などで空腹も頂点に達した高校生ならば甘いタイヤキも悪くないが、ちょっとした動物性脂肪が入っているだけで限りなくヨロコビも増大してゆく食べ物が欲しくもあるのだろう。皮はフツーのたい焼同様に少し甘くふんわりしたタイプなので、具とのバランスには違和感が付きまとうが、青少年のおやつでもありまた1個¥110という価格を考えると上等な部類である。
お店で渡される時にオヤジは「ソースをかけて食べると美味しいよ♪」とアドバイスしてくれ、正にその通りのジャンキーなお味なのであった。ただし“違いの判るオトナ”がシンケンに食すものではない。



ザ・たこ


●元町店
静岡県富士市元町14-12
TEL=0545-62-8685
月曜定休


●水戸島店
静岡県富士市水戸島元町19-10-101
TEL=0545-60-0561


地図












だいぶん膨らみましたよ、庭の梅の実
収穫まであと一週間ほどでしょうか

Afternoon, June.14.2009. @MyGarden