前略東京電力様 『ゴーヤーの佃煮』

今年の夏はミョ〜にゴーヤーをいただく機会が多いなあ…と思っていたら理由はカンタンだった。そう「風が吹くと桶屋が儲かる」と同じ方程式で「電気が止まるとゴーヤーが育つ」のである。

それは計画停電によってエアコンが使えなくなったことや節電といった意識から太陽光を室内に直接入れない工夫、以前ならば葦簾(ヨシズ)などで遮光していたものをアサガオを始めとしたツル性植物に置き換えて涼を稼ごうと云う発想から「ついでに実のなるやつを植えて美味しい思いもしちゃおーか」みたいなキモチになったヒトが多かったからなのではないだろうか。
ところがこのゴーヤーに限らずつる性の植物というのは意外なほどに次々と実を結び、フツーのお家では食べ切れないくらい収穫が出来てしまうことを経験不足な方々は知らなかったようである。

苗を購入してきてほんの数本植え育てるだけでもそうなのに、ましてや標準テキな窓幅の一間(≒180cm)を埋めるだけの本数を並べたら何をか言わんや…なのである。
オカゲでアチコチからゴーヤーを大量にいただいてしまうハメとなり少々慌てることとなった。最初のころこそ(あら〜♪今までスーパーで購入していたのに…)とヨロコビの笑顔であったが、ソレも数度続くと(またかよ)みたいなクラい表情を見せまいと大変心中穏やかならぬものがあった。いや〜すみませんねえ、大好きなんですよゴーヤー…って作り笑顔は苦しかったなあ。人間とはカッテなものである。
そしてその処分…あ、捨てるワケではなく、ちゃんと胃袋に収めるために…には毎度ゴーヤーチャンプルーというわけにもゆかないので、これまでの知識や経験を総動員してちょっとでも目先を変えて楽しむ必要に迫られた。
そのひとつがポテトサラダにゴーヤーを加えてしまおうというものだった。コレはなかなかにイケるもので家人の評判も頗るよろしかった。そして今回はイッキに大量消費を目論んでの佃煮なのである。
佃煮と云ってもゴーヤーだけを使ったものではイマイチなのは解りきっていたのでちりめんジャコやカツヲブシなども加えて製造に勤しむのだな、その甲斐あってか大ぶりなゴーヤーを二本も冷蔵庫ストッカーから消去することが出来てミッションは成功なのである。お味はもちろんナイスなもので、朝食には欠かせないオカズになってくれた。オニギリの具にしても大層美味く、来年もコレを作ってもいいかな…と思っている。よい機会をお与えいただき有難うございました、東京電力様。

ところで甘辛い佃煮も酒の肴として有難い存在で、ちょっとピリリと辛目に仕上げたものなどに依る酒との相乗効果は翌日の悩ましき状態をつい忘れてしまうほど背中を押し続けてくれるものだが、このゴーヤーの佃煮もさにあらん…といったカンジでジツにヤバヤバなのである。
そんな相棒の一本にチョイスしたのは例によって廉売PB輸入ビール、と云ってもホンモノではなく発泡酒あるいは第三カテゴリに属するスピリッツ類なのである。そして今回はまたまたお初のベトナム製。販売者やインポータも激戦が繰り広げられるビール市場で新たな製造元を確保し、ウルサい消費者のクチとサイフを満足させるのにタイヘンであろうと察するに余りある。
ベトナム製のビールは象さんのブランドのものを過去に何度かいただいているが元々がフランス領だったせいか、ある程度の水準がきちんと確保されていてなかなかに美味しかった記憶がある。この製品もそんな流れを汲んでいるのだろう、何も申し上げることはないくらいの出来で購入しやすい価格設定と爽やかな飲み口が(また買ってきてもいいかな)と思える製品だ。





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