いもたこなんきん…なんて言わせない『干し芋』

以前に某国営放送・朝の連続テレビ小説(ドラマではないとされている)に登場した作品のタイトルではない。漢字で書くと「芋・蛸・南京」、最後の軟禁はスー・チー女史が…違う! 南京は落花生を指すナンキンマメのことではなく南瓜(かぼちゃ)である。

女性の好む食べ物の代表格をゴロよく並べたものらしいが、芋とは江戸初期には里芋のことだったらしい。ところが度重なる飢饉に危機感を募らせた時の将軍・吉宗は町奉行大岡越前守にバックアップを命じて日本橋の魚屋の息子・青木文蔵(のちの号は青木昆陽)に特命対策室長を任せることになった。
なんで魚屋の息子が…というのは置いておき、昆陽先生がピックアップしたのは栄養価も高くヤセた土地でも大量に収穫が可能なサツマイモだった。その甘さと美味しさのトリコになった江戸っ子たち、市中にはたちまち焼芋屋が広まっていったと云う。
面白いのは当時の風俗を描いた版画などを見ると秋の風物詩として焼芋屋の幟旗が登場していて「〇焼き」はカロリーゼロ焼きではなく丸焼のこと。「八里半」=栗(九里)に迫る、「十三里」=九里四里勝る…などとシャレっ気たっぷりなキャッチフレーズでアピールしていたのは江戸文化の花なのだな。
しかし甘いサツマイモやカボチャがオンナ好みというのは理解できるがタコというのはどうしてなのだろう。もしかして…などとあらぬ想像をしてはニヤつくエロおやぢではあるが、実際江戸時代にはタコを甘辛い醤油味で煮た“桜煮”が食べ方の主流であったと聞けば納得もゆくというものだ。
さてそんなサツマイモは生で長期保存も可能な農作物だが、ふかして干したものがまた甘みも増して別の旨味も加わりとても美味しい食べ物であることに気付いた人々もいた。長い砂浜が拡がる千葉や茨城の外房地方、浜岡砂丘のある静岡・相良〜御前崎海岸では現在も“干し芋”作りが盛んだ。ボクもこれがダイスキなのでよく購入してくるが、そのスタイルには何種類かあるのでそれぞれにお楽しみがあるのよ。

白い粉が吹くまで干した角切り、細身のものをそのまま干した丸干しなどドレも美味しくて捨て難い。今回購入したものはスライスしたものをネットリと半生程度に軽く干したもので、これはこれの世界があるのよ。それこそ焼芋にはない、しかも栗にも絶対マネの出来ないキャラクタなのであってオンナコドモだけに喰わせておくのはなんとも忍び難い。もう「いもたこなんきん」などとは言わせないぞ!となるのである。
購入した先は年末にいつもミカンを買いに行く清水区蒲原の果物屋さんだが、ミカンと同様に近所の農家さんが自家製したものを直接持ち込んでいるようなので一般市販の半値程度でテに入るところも有難かった。
自家用のミカンを見つくろっているとお店のおねーさんが「Artさん、その井上って書いてあるやつが美味しいよ」と教えてくれた。青シマ-井上と書いてあるのはドチラも人の名前のようだが“井上さんが作った青島という品種のミカン”という意味なのである。お家に帰って食してみれば極上の逸品だった規格外ハネものである。




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ご近所散歩


生け垣に冬の弱々しい西陽
そろそろ終わりの椿が何輪か…



Afternoon, January 11. 2012.




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今朝の富士山
今日は少しだけ気温も上昇…って予報ですけどね


[
7:29AM, January 13. 2012. @Fujinomiya-City










チャッピ〜☆彡さん
ダメダメ…絶対にダメ!(笑) ってさ、よく考えたなあ(≧∇≦)b
おはようございます! こーゆーヒネリの効いたキャッチは楽しいですね、同じ駄洒落でも品があります。たまたま読んだ江戸時代の資料にそんなことが書かれてましてね、もう興味ワキワキ…もっとたくさん調べてみたいけど時間が欲しいなあ。
青木昆陽」って焼酎もあります よろピコでつ…\(≧▽≦)丿
http://3016.jp/shinozaki/item.cgi?up_item5=15



Lotさま
これは近年の教育レベル低下がもたらした象徴テキ風潮ですな〜(´▽`*)アハハ
おはようございます! 仰る通りです「甘さ」とは富の具現化であり、また満腹中枢を刺激する物質であるはずなんですけどね。
いつのころからか誤った認識が蔓延して、ひとつは砂糖が虫歯を増加させるというネもハもない理論。もう一つは砂糖が肥満を増進させると云うバカげていて幼稚な知識。どちらも医学的に全く無意味です。
塩分についても同様の誤認が数多くみられます。いったいどんなバカが言いだしたのか…と強い憤りを覚えます。
塩分なしには生み出されない旨味、強い甘みがあってこその満足感、そうしたことを認識出来ない哀れな人々…コドモ化してるのですね、舌も脳ミソも(笑)ああ、嘆かわしい…