(165)ペヤング 和風『焼き蕎麦』

そろそろ梅雨も終盤?と思わせるような日差しと空に拡がる雲の様子…しかしお家に帰ればやはりこれまでと同じ蒸し暑さやノドの渇きなのであって、疲労困憊したエロおやぢは一も二もなく冷たいビールにテを出すのである。

たいていはシゴト帰りにスーパーに立ち寄りその日や翌日分の糧を見繕っては(こいつにはあの酒、そいつはどの酒…)などと常に一杯の肴としての役割をも慎重に与えているわけで、同時にそれは(早く帰って飲み食いしたい!)という欲望との闘いなのである。
しかし食い物に酒を合わせるのとは逆の思考も必要なことがあって(この酒を旨く飲るにはこんな肴が)というメンドかつ時間を要するシンキングタイムが空腹やノドの枯渇との激しい葛藤を繰り広げるなんてこともしばしばあるので(なんだかテメーで墓穴掘ってるよな〜)みたいなキブンに苛まれるのは珍しいことではない。
そんなときに便利なのが冷凍食品なのね。そう、この『カツヲの藁焼きタタキ』もそのひとつなのであって(ん〜今日はもう冷蔵庫内一掃テキトー作戦で逃げよう)といったズボラ負け犬になり下がった場合であっても(へへっ♪どんなもんだい〜)なひと品がテーブルに並ぶのである。

フシギなもので一所懸命なにかを作って喰った翌日が休日であっても、なんだかその勢いみたいなものが後押ししてくれて(休みなんだからさあ、ちょっとはラクしたいじゃん…疲れてんだよねボク)テキなマイナスファンクションを打ち消して、またまた情熱を込めた料理に邁進するのである。
まあそんな都合のいいことばかりではないのは充分に解っているしジブンのココロの弱さを知り尽くした齢五十半ばにさしかからんとするミドルエイジはその保険としてカップ麺みたいなお気楽フードをちゃんとキープしておくのよ。ジャンクと誹りを受けたっていいじゃないか、栄養バランスの悪さを突かれて返答に困ったって構いはしないさ、なにせこいつはとにかくズボラ一発勝負の王者なんだからさ。
ただねえ、近年若者が好むアブラコテギト系カップ麺はちょっとパスしたいし、出来ればスーパーのレジ前に設置されたワゴンに山積みされてる廉売商品…もっと切実な要求は¥90以下なんだけどね…で、しかもアッサリしたやつがいいなあってなことなんだな。

そんなワガママなエロおやぢのニーズにズバリ投げ込んできたペヤングさん、しかもユルい直球っぽく見せかけてジツはちょっとクセのあるスプリットフィンガーボールみたいな新製品なのよ。
へえ〜焼き“蕎麦”ねえ…ありそうでなかったかな。焼き“うどん”ってやつは一般飲食店メニューにもあるし、当然そのインスタント版のカップ麺としても数多あるけれど、ニッポンの蕎麦を使ったものは聞いたことがない。
以前にイタリアンの某巨匠が日本蕎麦を使ったパスタ風麺料理を紹介していてボクもそれを早速試したことがあった。けっこー美味しかったのだけれどリピートしたいと思うほどでもなかったのか、その後は一度も同じ料理を作っていない。
それくらい蕎麦を使った麺料理のバリエーションは洋食や中華との融合が難しいのだろうか。まあごくフツーのソース焼そばで成功を収めているペヤングさんだから実験テキ製品でも世間の反応を多少探ることくらいはヨユーで出来るのかも知れないなあ。
てなことでちょっと懐疑心を抱きつつ食してみた。う〜ん、やっぱりねえ…といったところか。いや決してマズいとか単なるウケ狙いみたいな目立ちたがり商品ということではない、カツヲだしが効いた醤油ベースのソースや揚げ玉そして海苔といった具材がいいシゴトをしていてまさしく和風、ストレスなくつつーと食すことが出来るところがいいではないか。ちゃんと蕎麦の風味も活きている。
それだけに物足りなさも残るし(なんでわざわざ“焼き蕎麦”なの?)というキモチがどうしても捨てきれない。しつこいようだけど悪くはないのよ、コレって。


ペヤングまるか食品株式会社)
http://www.peyoung.co.jp/




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昼休みにシゴト先の近所をぷらり
ふと見つけたのは70年代風のサイケデリックなデザインのサインボード
ミュージックパブか…いいねえ
もしかしてその時代から続いてる? だったらスゴいよね



May 17. 2013. @Shimizu-Ward, Shizuoka-City