静岡の旬が味わえる居酒屋で…

個人テキ新年会をジッコーした“おもてなしフレンチ”のお店へもう一度行きたくて予約の電話を入れてみた。

ところが「その日は六名様でリザーブされておりまして…」とのお返事、なんてこったい。でもシェフはオープンしたばかりで知名度も低く苦しいと仰っていたのでなんだかホッとしたのも事実なのである。
いくらいいお店であってもお客さんが来なくては経営も成り立たないし(あんなに美味しい料理を提供していたのになあ…)なのに廃業してしまったお店はいくつも知っているボクである、予約がいっぱいでなかなかその美食にありつけないなんて歓迎すべきことではないか。でもちょっとなんだか口惜しいなあ…

てなワケで(運が良ければもしかしたら予約客が早めに切り上げてくれてボクたちも入店できるかも)みたいな淡い期待をムネに行ってみると、入り口の窓越しには女性ばかりの姿がカウンターにズラリと並ぶ様子が見え、しかもかなり盛り上がっているようなのであった。ダメだこりゃ…諦めるしかなさそうねぇとベツのお店を探すことにした。しかしなんだか見たことあるよなぁ、その女性たち。あっ!そうそう、あのハデな顔立ちは静岡の民放で夕方の番組を担当しているHな女子アナ…違う!女子アナのHさんやアルフィー・高見沢似の女性キャスターYさんではないか。う〜む、これはきっとアナウンス室の飲み会に違いない。カメラは入っていないので取材ではなさそうだけど、マスコミ関係者が訪れるってことは近いうちにテレビに登場ってこともあり得るかもね。

しかし女子アナのHさんって巨乳なんだよね…ってカンケーないな、話を清く正しい方向に修正しよう。ジツはそのフレンチの真向かいに在る居酒屋に陣取り監視して「予約客が帰るのが見えたら店を変えよう」などとマコトに以って不純な動機でその居酒屋を選択したのである、ケシカランなあ。チラ見は老舗テキな渋さもないし、どちらかと云えば最近流行の若者向けレトロ風居酒屋みたいなイメージもあったけど(ま、いっか〜)なのである。

まあドッチでもいいってワケでもなくて、入り口の黒板にはなんと静岡の地元食材がたくさん書き並べられていてけっこー期待できそうなカンジもあったからなのよ。
お店に入ってみると“角ハイボール”の提灯が店内照明の代わりにたくさん並んではいるけれど、エロおやぢの大キライな体育会系接客大声カラ元気みたいなものはなく、明るさはあるけれど節度が保たれている好印象。お〜コレはいいかも…なのである。
取り急ぎ生ビールでカンパイ!と注文して運ばれてきたものはモルツの生、いいじゃないか美味いよ。どうやらココはサントリーの息のかかった居酒屋さんみたいだけど、ハイボールも白州など良質なものを用意してあるようで単なる呑み助も安心してよい。最初にお願いした肴は静岡久能地区産の『葉生姜』。こいつに味噌をつけてカジるとたまんなく初夏なのだよ、同行者も初めて食すそれにヨロコビの表情なのよね、まるで先頭打者クリーンヒットってカンジ。そして浜名湖産『アサリの酒蒸し』、こいつはプックリと肥えた春アサリが極上の調理で酒蒸しにされている。美味い。こんなに味わい深いアサリは久しぶり、ラーメン入れて食いたいなぁと思ったくらいいいダシだ、さっきのランナーを置いてのツーランホーマーだよ、幸先のいいスタートじゃん。

そして次々とカンドーの輪が拡大してゆくとは予想しなかったことなのである。生まれて初めて食した『焼ソラマメ』は目からウロコであって、フツーに塩茹でしたソラマメとは一線を画す香りと旨味、あ〜コレってコペルニクス的展開って言うのかな。『イカのワタ焼』もひとくち食せばその新鮮な海の滋味がガッツ〜ンと口腔に拡がりそしてまったりシアワセな時を演出する。すごいじゃないか、このお店。

同行者は瀬戸内出身チバ在住というなかなかにウルサい海鮮好きなのだけれど、もうウムを言わさぬ旨さにただただ幸福感にどっぷり浸りきっている様子にはボクもたまらないハピネスを感じる。
『鯵のお刺身』と『初カツヲ』は由比漁港から、『生シラス』は用宗漁港…と県中部の主要漁港の水揚げが網羅されているところがスゴい。そしてとびきり新鮮で脂のりのよいそれらについつい日本酒が進んでしまう。

一杯目は『正雪』、二杯目は『英君』いづれも由比の銘酒であってそこの地魚と合わないハズがないではないか。しかも一杯目はお店のちょ〜カワイいおねーちゃんがマスからも溢れんばかりに注いでくれたのだから嬉しさマックスなのである。
しかしこのお店の店員さんたちはジツにキモチいい。おねーちゃんも単に見てくれだけでなく当を得た接客でファンも多いと思うし、若いおにーさんも対応が素早くて飲兵衛には本当に有り難い。そう、何度もこの日記に書きしたためているけれど、飲み屋のキホンはスピード感なのである。欲しい!と思った瞬間に注文がスムースに行えるお店がおしなべて繁盛しているのがその証し、逆にダメなお店はタイミングを外しまくって客の飲食欲をスポイルしてしまっているのだな。早く提供することも大切だけれどもキッチリと客の動向を捉えることが先ずは第一、注文してもらえなければどーにもなんないもんね。

もう少し同行者の人数が多ければ肴をもっといろいろ楽しめたんだけど、まあシカタないか…あんまり大人数じゃ気を遣うことも多くなって酒肴を楽しむことが出来難くなるし、今のボクにはこれくらいでちょうどいいのかもね。酒の酔いも手伝ってだんだん気が大きくなってきた。ってそんなにヨッパではないのだけれど、だんだん(チャンスがあったら店を変えて)なんて考えはドッチでもよくなってしまい「お〜っし、ココでガッツリいっちまおうじゃないのよ!」なのである。当たり前だよなこんだけ美味しい肴と酒を出されたらゆったりしたくなるってもんさ。

定番の焼鳥はお好みでチョイスした。以前に“塩焼しかやっていない焼鳥屋さん”を絶賛したことがあった。もちろんそのお店は美味いし、今だってまた行きたいと思えるけれど、そーゆー普遍テキ価値観とテメーの個人テキ嗜好とは別のハナシなのであって、ボクは結局焼鳥に関してはタレがスキなようである。死ぬ前に神様が「タレと塩、どちらかひとつだけ食べてもよいが、Youはどっちだい?」と訊いてきたなら迷わず「タ、タレでおねげーしやす!」と叫ぶに違いない。

けれども溢れ出る煩悩は塩への未練がタラタラなのであって、ヤメときゃいーものを例のちょ〜カワイいおねーちゃんに「塩はドレがお薦め?」などとけっこーヤラしく尋ねてみたりもするエロおやぢなのである。
客サバキの上手なおねーちゃんは「え〜っとぉ、こちらなんか“店長にオマカセ”ってカンジでいいと思いますけどぉうん、その日のイイものを店長がチョイスしてくれますから〜」てなイマドキの若者風カメリエーレ解説なのだが『店長おすすめ塩焼き5本セット』みたいな品をデレデレと鼻の下を伸ばして注文するエロおやぢなのであった。
タレのボンジリとかネギマはもちろんサイコーだったけれど、ねーちゃんが勧めてくれた塩5本もエクセレントなお味なのである。スナギモやナンコツは予定調和、それにサエズリなどの珍部位が華を添えてフィナーレとなる。いつもならココで温かな麺とか茶漬けなどゴハン類でシメたくなるものだけれど、この日は本当にミもココロも満足なお会計タイムとなった。レジ前に立つと来店客もまだまだたくさんいらっしゃるのに件のカワイいねーちゃんだけでなく店長や料理長らしき男性まで挨拶に来てくれたのは本当に嬉しかったな、「ご馳走さまでした」と社交辞令でなくココロからのキモチをお伝えしたのは言うまでもない。





海鮮炉ばた焼 カンカン酒場 静岡本店
静岡県静岡市駿河区南町2-2
TEL=054-284-4199
ACT=17:00 - 24:00 日曜定休









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先月の末日、朝のうちはいいお天気だったんだけど…

7:39AM, May 31. 2014. @Gotenba-City




昼めしを食しているころから急激に崩れ出し
大きな雨粒はやがて雹(ひょう)に




融ける前は直径1cmほどあったんですよ