秋のラーメン祭り(7-5)

  • 忘れてくれるな『広東麺』

タンメンを食してまたまた思い出したことがあった。そういえば『広東麺』ってやつもここ何年か…どころではなく何十年も食べてないなあ、と云うことなのである。
こいつも矢鱈なお店では存在しない献立だ。しかし中華料理屋さんならたいていあるラーメンのひと品、どうせ喰うなら入ったことのないお店か、先日のようにご無沙汰していたお店がいいじゃん。てなわけで哀愁のイナカ町、しかもその中心部からちょっと離れた郊外に在るお店に向かうことにした。

ボクが市内のラーメン行脚をするのはなぜ雨の日ばかりなのかという質問は無視して、とにかく数年ぶりに行ったお店の名は「蘭房」さんである。読みはランボーではなく「らんぽう」とホにマルがつくほうだ。
こちらは数年前にちょっと遠くまで出かけた際、すっかり遅くなったのでソトで食事を済ませて帰ろう…ってことで入ったことのあるお店で、その時にナニを食したのか全く憶えていない。哀しいけど仕方ないかな、近年はブログを書いているのでそーゆー場合に引き出しを探すことができるのが有り難いが、それ以前はもう諦めるしかないのだ。
さて泣き言はもういいにして、読み通り蘭房さんには『広東麺」がやはりあった。有り難いねえ、こーゆー風に食べたいと思った時にズバリとそいつが準備されてるお店があるってーのはさ。

お店は平日にもかかわらず混雑していた。けっこー人気があるんだよね、このお店。窓際のテーブル席はいっぱいだったのでカウンターに腰掛けたが、目の前が厨房という中華料理屋さんらしいポジションも悪くない。清潔な厨房からダイレクトに伝わってくるシゴトの勢いと息遣いが心地よい。
『広東麺』って豚肉とヤサイだけの醤油味あんかけラーメンって記憶があったのだが、こちらのそれは八宝菜のようにいろいろな具材が奢られていてそれはそれは美味しいひと品だった。イカ・エビ・キクラゲ・ハクサイ・クワイ・ニンジン・ピーマン・キヌサヤ・ブタニクなど…そして隠し味なのか少々の牛肉も発見!あ〜いい感じのトロミと旨味がいっぱい溶け込んだ醤油味スープ。そしてそこからギュウギュウ引っ張りだすようにして食す中細の縮れ麺がたまらなく美味い。

夏だったらアセダラになってしまうような“あんかけラーメン”もこう涼しくなってくれば恋しくてたまらない料理のひとつだ。そういえば“葛あんかけ”の『のっぺいうどん』という素晴らしい名品を提供していた静岡市中心部に在る老舗蕎麦店は昨年お店をたたんでしまったようで、どうりで何度足を運んでもシャッターが閉まったままだったのか…と残念でならない。どうやら売上などのモンダイではなく後継者の不在がそうなったイキサツらしい…と伝え聞いている。昼時ともなれば待ち客が並ぶくらい繁盛していたのに、なんとかならなかったのかな。
その点こちらの「蘭房」さんはご主人と息子さんらしき方が厨房を切り回しているので心配は無用だろう、どうか末永くこうした美味しい中華料理を市民に提供してくださいな。今度は違うメニューも味わってみたいなあと思っていますからね。



中華 蘭房(らんぽう)
静岡県富士宮市大岩538-9
TEL=0544-24-9671
ACT=11:00-14:00 / 17:00-21:00 火曜定休


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梅成弟子丸さん
こんにちは!
ドンブリ物も捨てがたいですが、この冬はぜひ広東麺でほっくりして下さいな(*´ω`)
しかし久しぶりに食してみてちょっと見直しましたよ、広東麺。そのお店の実力が露見してしまうメニューかな、ラーメンのテクニカル・ベンチマーク(´▽`*)アハハ