老舗蕎麦屋さんの『カツ丼』

いいのかな…、シツレイなんかじゃないよね…と、いささかの躊躇を感じてしまうボクは感覚古いのかも。いやいや、昼めしを喰いに入った老舗蕎麦屋さんで『カツ丼』を注文しようとした時のハナシですから。
若いころはモノゴトの本質を知らなかったし、なんかこう固執したスタイルみたいなものに拘っていたフシもあって(蕎麦屋でラーメンやカツ丼喰うヤローなんてねぇ)などと毛嫌いしたものだった。

いや、今でも確かにそうしたキモチが全く無いわけでもなくて(やっぱ蕎麦屋さんなんだからさあ、ちゃんと蕎麦を注文したらどうないんだい)と自問自答したりもするのよね。
それに母上が注文した『鴨南蛮そば』が先に運ばれてきて、焼けた鴨肉と葱の芳ばしい香りとカツヲ醤油だしの風味が漂ってきたりすると(カツ丼は失敗だったかも…やはりココは本流勝負で蕎麦にすべきだったなあ)とココロが揺れたりもする。
しかし…しかしだ、ボクはこの蕎麦屋さんの『カツ丼』の美味さを既に知ってしまっているのだ。何年前だったかは忘れたけれど、何かの拍子てこのお店で食してしまったんですねえ、その『カツ丼』。サスガ老舗の蕎麦屋さん!って思えるダシつゆの旨味と甘辛さの塩梅、とんカツのコロモの揚げ具合とかタマゴのとじ加減、ゴハンの量とツユのバランス、そうしたものの全てのベクトルが美しくまとまり拡散してゆく一杯のドンブリ料理がこいつなんだ。


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そこいらのチェーン店とは違いこの『カツ丼』はちゃんとフタで閉じて運ばれてくる。そうだよドンブリのフタは飾りじゃなくって大きなイミを持つものなんだ。料理の保温だけではなく客席まで運ばれるまでの間の蒸し継続とか、たっぷり具材の仮置き場としての機能もあってけっこー重要な存在なのである。
やっぱり美味いなあ、サイコーです。でもパセリとレモンスライスが添えられた『カツ丼』なんてココだけじゃないのかな。和食なのか洋食なのか突き止められないようでなんだかフシギなんだけど、めっちゃ美味いからヨケーなことは考えなくていいか。付け合せの漬物と赤だし味噌汁も言うことなし、とにかくスゴい。


手打蕎麦 味源
http://www.ajigen-soba.com/
静岡県富士宮市三園平255
TEL=0544-27-4041
ACT=11:00-14:30 / 17:30-20:00 不定




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元ルーさん
おはようございます!
高校時代に食したカツ丼の味、きっとどこかにそんなお店が必ず存在するでしょう。昔からやってる食堂など片っ端から攻めてみるべきでしょうね、発掘できたときのヨロコビは何物にも代えがたいと思います。
蕎麦屋で美味い料理は天丼もですよね (´▽`*)アハハ