■ 定番料理にちょっとスパイス
当家に於きましては大定番となっております『ポークスペアリブのロースト』でありますが、毎度お馴染みの…ってのに若干の面白く無さとでも言いましょうか、ちょっとだけ目先を変えたお味にしてみたくなるのも不思議なことではないと思います。
それでもあまりレシピを改造し過ぎますと、長年のトライ&エラーを経て確立したせっかくの礎が崩れてしまうわけです。そこで所謂 " 隠し味 " ってものをソッと繰り出すわけですよ。
今回は「カレー粉」、エスビー食品さんの赤缶…プロフェッショナルの方々も愛用する風味バランスに優れたカレー粉です。
あくまでも " 隠し味 " ですからね、入れ過ぎちゃあいけません。あっ、〇〇入れてあるでしょ?みたいにバレてしまうようでは " 隠し味 " になりません。なんだかよくわかんないけどいい風味…とか、気づかずに美味い美味いと完食してしまうくらいでないといけません。
近年はテレビの料理番組なんぞで「隠し味にコレを…」などとドバっとあるモノを入れていたりして。おいおい!ソレは隠し味じゃなくってレシピの改変だぜ!と叫びたくなるような誤用がまかり通っているお粗末なものもよく見かけますが、何でも大袈裟にしたがるあのギョーカイらしいなぁと思うのと同時に、ニッポン人の国語力の低下を憂うキモチが…って脱線ですよ脱線、元へ。
そう、500gのポークスペアリブに対して入れるカレー粉の量は小さじ1/4にも満たないものです。
ええっ?大丈夫なのかい…と訝しむ向きもあるかとは思いますけれど、ホントに大丈夫です。加熱されるとそのS&Bカレー粉赤缶がちゃんとシゴトを全うしてくれていますから。
あ~美味い。漬け込みはいつも三日間つまり72時間くらいすることにしておりますが、やはりそれくらいのほうがしっかりとニクの旨味と漬け込みソースが馴染んで美味しくなるようです。
久しぶりに見つけて購入してきたクラフトスパークリングを飲りながら、今回のポークスペアリブの出来について考えてみました。やっぱりカレー粉は魔法のスパイスですな、いい感じです。ただ入れ過ぎちゃだめです、ほのかに漂う(ほとんど気づかない、或いはよ~く注意集中しないと正体が判らないくらいがいい)エスニックな香りがポーク料理によくフィットします。
確か前回はアプリコットジャムを甘みに加えてみたりもしたなあ…ソレもかなり上手くいった記憶があるし、なかなかに『ポークスペアリブのロースト』王者への道は寄り道もたくさん準備されていて楽しいものです。
うふ、カレー粉ねぇ…レシピの正式メンバーに加えてもいいかな。