■ コショウ鍋うどん
秘伝の鍋とそのリメイク術
当家に代々伝わる秘伝の鍋があります…ってねぇウソですよ、そんなもんあるワケないじゃありませんか。ただかれこれ二十数年前に某テレビ番組で知った「ちゃんこ鍋」のレシピは非常に素晴らしく、冬季ともなれば間を空けず数度はジッコーする傑作であることは確かなのです。
たまたま視聴していたその番組では、トミーズの雅さんという方が知人のお相撲さんから教わったという「ちゃんこ鍋」の作り方を披露しておりましてね、こりゃ美味そうだ！ってことで早速マネしてみたわけです。
具はシンプルです。基本テキに鶏団子・油揚げ・キャベツ…これだけです。鍋ツユは沸かした湯に醤油と胡椒だけ…これだけです。ん～ " これだけです " の連発ですが、本当にこれだけなんです。おツユに醤油だけってウソみたいですが、騙されたと思ってやってみなさいよ、これが本当に旨いんだから。鶏団子と油揚げからダシが出て愚直なまでにストレートな美味しさ、ちょいと刺激や彩りを与えてくれる白コショウ（ごくフツーの白コショウのパウダーです）が痒いところに手が届くカンジの美味しさをプロデュースしてくれるんですよ。以降は「ちゃんこ鍋」ではなくカッテに『コショウ鍋』と呼称変更して現在に至っております、はいコショウ変更です。
はふはふといつまでも食べ飽きしない美味しさが、もうず～っとず～っと続くのでありまして、ついつい日本酒やビールが進み過ぎてしまうのが残念でなりません…えっ？残念？寝言は寝てから言えってんだ。
そんなコショウ鍋も稀に残ってしまうこともありましてね、だからと云って無理して胃袋に詰め込む必要はなく、潔くそのまま翌日にスライドさせておくわけです。ええ、目的は「うどん」ですな…この鍋ツユと具を使って「うどん」を仕掛けるわけですよ。今回は取り寄せた半田の麺を使いましたが特に指定はしません、お好みのもので結構です。
これがまた信じられないくらい旨いんです。味がシミシミになった鶏団子や油揚げがいいシゴトをしてくれるんですね、冷蔵庫にヤサイがあるなら何でもいいからテキトーに加えればオッケーです。何もなければ玉子で綴じちゃってもエクセレントです、とにかく二日目のリメイク術ですから何でもアリなのね。
基本は醤油味コショウ風味のラーメンスープみたいなお味ですが、どこか和風のテイストも漂っていて「うどん」によく合います。さてさて、今シーズンはこの鍋をあと何回やるのでしょうか。
