あんこう鍋

あんこう

料亭風に味噌仕立て

未だ二十代だった若いころに静岡市の中心部で数年間暮らしたことがありました。大学を出てからレートの低いフリーランスのシゴトをしていたので懐は寂しかったクセに、決して安くはない小料理屋なんぞにカオを出してはちょいとゼイタクなマネをしてみる…なんて今では考えられないような無軌道ぶりには呆れてしまうのですけれども、まあ夢も目標も持っていないクソ若造だったのでシカタがなかったのよね、と今でも自己弁護するエロおやぢなのですな。

あんこう鍋の食材

ウデの立つ料理人店主が独りで営業していたその料理屋で、いちどだけ『あんこう鍋』をいただいたことがありました。いわゆる " 鮟鱇の七つ道具 " てやつを俸禄鍋の味噌仕立てにしてくれましてね、その美味しさは一生忘れることの出来ないものでしたし、併せていただいた島田の「若竹」と云う日本酒も上質なお酒でした。
それから幾度となく『あんこう鍋』をいただくことがありましたけれど、それを超えるものには一度も出合ったことが無く残念に思っておりました。しかし先日ふと気が付いたのは「だったらテメーで作ればいいじゃん♪」なのですね、どうしてそんな単純なことにもっと早く気付けなかったのか…まあいいよね、死ぬ前に復活ジッコーできるのですからヨシとしましょう。

あんこう鍋   SONY XPERIA 5

湯引き霜降りした鮟鱇切身を浅い鍋に並べ、添え物は豆腐と根深葱だけのシンプルな鍋にします。味噌・砂糖・酒・味醂・針生姜そして水を合わせたツユをひと煮立ちさせ、その具材をそっと静かに煮てやるだけです。とても佳い香りがしてきますね、やはり深海の主である鮟鱇は味噌仕立てのツユがよく合うようです。ブリブリとした皮、ものすごい弾力の身肉、コリコリの軟骨、滑らかなコラーゲン…たまらないな。
あ~あの時の味に似ている…そしてお店のご主人が調製してくれたような深い味わいではないけれど、そこそこに近いものが出来たかな、まあトーシローの作った料理にしては上出来だと思います。う~ん、ヤバいよねえ…ヌル燗にした日本酒が止まらないじゃないか。

CUTTY SARK

ムカシならここは調子に乗って日本酒オンリーで突き進むのでしょうけれど、例のビョーキのトリガーになるのは勘弁してもらいたいのでウイスキーにレーンチェンジします。
この CUTTY SARK てのも若いころからあったウイスキーですね、グリーンのボトルに黄色のラベル、そこのユルく描かれた帆船が印象的です。大航海時代に繁栄していた大英帝国とその力量を象徴するような意匠です。でもこのラベルって日本人がデザインしたことをご存知でしたか?ちょいとモダンヴィンテージみたいな雰囲気もあってカッコいいと思います。
 
 



師走の庭風景  敗者復活戦


今年の庭の紅葉はあまりに綺麗だったので 思わず何枚もフォトに残しましたけれど
まあ中にはボツにしてしまうものもありましてね…
でもよく考えてみるとそのままお蔵入りはもったいないかなあ ってことで
ちょいとつなぎ合わせて敗者復活戦です

師走の庭風景 カエデやモミジの敗者復活戦




既に枯れ縮んで落ち始めておりますので
当家のイロハモミジと楓の紅葉フォトはこれが多分最後かと思います
同じ樹なのに毎年この紅葉のデキが違うのですが今年は別格でしたよ
本当に楽しませてもらいました

師走の庭風景 楓七彩   Nikon Ai-S NIKKOR 50mm F1.4 (Stepped Nose)  SONY α7