■ カルボナーラ
今やフツーのイタリアン
かつて我が国のレストランでイタリアを感じさせる料理と云えば「ナポリタン・スパゲティー」くらいのものだった時代もありました。本国イタリアにはそういったパスタ料理は存在せず、その導入期に洋食のコックさんたちが我が国でも容易に入手できる食材を用い、苦心してソレっぽい欧風料理をなんとか開発してくれたオカゲでもあると思うのですよ。
時代は変わってバブルのころになりますと、本格テキな欧州料理が庶民の手の届くものとなりました。イタリア料理店に行けば聞いたこともないナマエのお料理が用意され、グルメ雑誌で仕入れた生半可な知識でオーダーしてみる冒険もアリだったわけです。現在のようにネット情報なんてありませんから、そりゃ食べる方だって真剣に対峙するわけです。滅多にいただけないイタリアン、へえ~『カルボナーラ』ねえ…ローマでは " 炭焼職人のパスタ " って呼ばれていて一般市民がみんな食べてるものなんだってねえ…てなカンジで、その食味を一所懸命に吸収しようとするのだな。
本場では生クリームは使わないらしいけど、チーズの塩分に敏感なニッポン人は生クリームと卵黄でマイルドな風味を創り出すことに成功したんだ、もちろんパルミジャーノはたっぷり使うけど本国ほど大量ではないし、だいいちペコリーノ・ロマーノだって一般のスーパーでは扱いがない所が多いですからね。
さてパンチェッタをカリッと炒めたらソースと合わせ、茹で上げパスタに絡めながら手早く加熱しましょう。ねっとりまったりうっふう~ん♪の見極めはちょいと難しいけれど、何度かトライすればきっと最上の結果が得られるようになりますから。
あぁそれにしてもこの濃密な旨味…インスタントなソースでは絶対に味わえない凄味があると思います。 今やフツーのイタリアンとしてドコでもいただける『カルボナーラ」ですが、イチから手造りしてみるとその本懐に触れることが出来ますよ。
■ 如月の庭風景 雨上がりの候
明け方までずっと降っていた雨は
日の出と同時くらいに止みました
庭に出るとあちこちがキラキラ
寒いけど写真に記録しておきたいじゃん
ボウズになったイロハモミジの枝
そして葉の紅葉が少し残っている蔓薔薇にも
雨の雫がたくさん残っていて
なんだか特別な朝みたい
ずっと耐えてきた梅は強いよね
少々の雨風にはビクともしないんだから
気温の上昇と共に次々とその花を開き
野鳥や虫たちを迎える準備なのです