■ 鴨せいろ
フランスの植民地時代との因果関係は…
先日いつもの山梨県系スーパー某OGで真空冷凍の合鴨肉を見つけました。パッキングやラベル貼付などは国内工場によるものでしたが、原産地を見るとベトナムとなっております。
かの国ではアヒルはよく食用にされており鴨との交配品種である合鴨が大量に養殖飼育されていても不思議ではありませんね。そう、そして合鴨と云えば農業大国フランスの名産でもありまして、和食洋食を問わずその食味の良さからかなりの量が日本に輸入されております。たまに利用する市内の老舗お蕎麦屋さんでも、わざわざフランス産合鴨使用と謳った「鴨せいろ」があるくらいです。
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かつてベトナムはフランスの植民地だった時代がありまして、現在でもフランスパンの文化が庶民に根付いているくらいその食文化の影響を受けていますから、合鴨も…と思いたいところですが、ジツは中国と国境を接している関係上、華僑による養殖産業経営も多く見受けられ、この商品もそのルートかなあ…と感じますね、残念ながらフランスの植民地時代との因果関係はなさそうです。世界中ドコに行ってもその存在感を強く主張する華僑、ベトナムよオマエもか…てなところですな。
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冷凍真空パック状態では合鴨ロース肉のスライスかと思うヴィジュアルですが、解凍加熱するとバラバラになってしまいました。要はコマ切れニクを結着成形したもので、昔からよくあるジンギスカン用マトンあるいはラムの円形スライス肉と同じ工程で製造されたものだったわけです。
ちょっと残念な見た目になってしまいましたが、お味の方の遜色はそれほどでもなく、まあまあぼちぼちに美味しい合鴨ニクでありました。豚や鶏とは違う合鴨のお味はその柔らかさと旨味がちゃんと生きていて、フツーに利用できるお値段を鑑みればとりあへず合格点をあげてもよいでしょう。
あ~でも…でも、やっぱりお蕎麦屋さんでちゃんとした合鴨が食べたいです。