丹波篠山・黒枝豆

昨年の秋に神戸の友人が送ってくれたのは10月も終わりに近いコロだった。温暖化の影響は農作物の出荷にも影響を与えているようで、先日の東山商店街へ行ったトキには早くも店頭に並んでいたのだから…

Gが土産に持たせてくれた黒枝豆。
東名の集中工事で帰宅が遅くなってしまったので翌日茹でたのだが、やはり大粒で濃厚な旨み香りが素晴らしい枝豆なのだ。ちょうど妹君が実家に立ち寄ったので少し分けてあげたのだが、去年のコトを憶えていてくれて「また食べたいと思っている」という御主人殿へのいい贈り物になったようだ。
黒豆といっても大豆の一種で種子本体の栄養価は変わらないのである。
しかし黒豆の種皮色素に含まれるアントシアニンサポニンなどの成分が脂肪の蓄積を抑える働きをしたり肝臓の解毒機能を助ける効果があるそうで、健康食の中心テキ存在として近年は大いにもてはやされている。
アントシアニンは抗酸化作用の強い成分であるが、ビタミンCと一緒に摂取するとその作用は3〜5倍にもハネ上がるらしく、上手な組み合わせでお料理を楽しみながら健康にも役立てたいところだ。
ボクがいちいちココでエラソーな講釈を並べなくてもサポニンイソフラボンの効能は皆さんがご存じなので、まぁとにかく食べればオッケーなのよ黒豆を…
黒豆の生産量は北海道が第一位だが、粒の大きさと食味の素晴らしさは丹波篠山産の評価が非常に高い。毎年末には黒豆の煮豆をこしらえるのだが、丹波篠山の白く粉を吹いたような優良品は高価で「やはり!」とウナってしまうのだ。
ところが日本の農業全体に押し寄せている高齢化そして後継者不足がココ篠山にも現実的な問題として表面化しつつあり、このまま放置すれば“丹波篠山黒豆”が数年後には生産量の激減が避けられない状況にあるというのだ。
行政側の責任だけを追及すべきではないとは思うが、もう少し長期的なビジョンに立脚したモデルケースの提示と実践を行わない限り先行きは真っ暗なのである。
黒豆だけで農家の生活が豊かになるハズもなく、篠山牛とコンビネーションさせた季節野菜の多品種クロス育成など工夫のしようはいくらでもあると思うのだが…
このビールの親友を遠い存在にしないで…と懇願するボクなのだ。


丹波黒豆の枝豆(昨年10月30日の日記)
http://d.hatena.ne.jp/artfoods/20071030#1193694043