(75) レディ用中粒納豆で『納豆チャーハン』

正直言って“納豆チャーハン”を作るのは初めてだった。美味いというウワサはよく耳にしてはいたが「なんかねぇ…」だったのである。


地元の納豆屋さんの製品は普段からよくクチにしている。一番スタンダードな田舎納豆は大粒でふっくらしておりとても美味しい。初めて食したのは意外にも15年ほど前のコトと比較的最近で、知人から頂いて試してみるまではスーパーでフツーに売っている大手メーカーの製品ばかりだった。
旨い納豆と云えば茨木や栃木とばかり信じ込んでいたので居住エリアにこんなスバラシイ製品を製造しているメーカーがあるとはオドロキでもあり、また全国各地でその土地の気候風土に根ざした納豆が製造されていると云う事実を知るキッカケにもなった。
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“レディ用”とワザワザ謳ってあるのは単に中粒だからという理由なのだろうし、特に味に違いがあるものでもない。レディーと語尾を伸ばさない表記は本格テキ発音を目指したものなのかソレとも純粋にイナカ丸出しなのかは判らないが、この中粒が大粒にヒケを取らない美味しさであることは変わらない。


納豆チャーハンの正式な作り方は知らないが少なくとも動物性タンパク質は入れない方が美味しいのではなかろうか…と焼豚などの使用は控えてみた。入れたものは根深と大葉のみじん切りにタマゴだけである。
納豆がネバってもっとベチャベチャになると想像していたが、全くそんなコトはなくパラリと仕上がってゆくのには「う〜ん、コレはイケそーっ♪」と食べる前にその美味さを確信していた。
特有のニオイがキツく感じられたのは投入直後だけで、皿に盛ってしまえばごくフツーの納豆ゴハンと変わらない…というよりチャーハンに加えられた香辛料やタマゴに吸収されて柔らかな風味に変化している。カレーに入れたものも美味しかったが、ボクはコチラの方が料理としての完成度および他の食材とのマッチングは高いと思う。「なんかねぇ…」などと避けていたジブンがバカバカしくなってしまった。
キムチを加えたりジャコや野沢菜でサッパリと…などかなりヴァリエーションも楽しめそうな納豆チャーハンである。


村松商店
http://homepage3.nifty.com/nattou/

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Sora

5:32AM July 30. 2009.