刀鍛冶と焼そばのカンケー『関の孫六焼そば』

フツーのヒトなら単純に「美味しい!」と思って食す焼そばも、何せコチラはB級グルメ元チャンピオン・富士宮焼そばの本拠地である、いきおいハードルは高いのだ。

何で刀鍛冶の名前が焼そばに付与されているのかは判らないが岐阜の美濃と言えば関、関と言えば孫六の刃物なのである。鎌倉時代からかの地に移住し数々の名刀を世に送り出してきた関鍛冶師の刀剣鍛造は岐阜県重要無形文化財でもあり、その技術は現代の刃物製品として世界テキにも有名なのである。
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宅配のカタログには毎回様々な焼そばが掲載されているが関市のご当地焼そばは初めてだったので購入してみた。たぶんその地域でムカシから親しまれていた焼そばなのだろうが、ナニかキャッチーなフレーズでもつけてやらないと間が持たないというか他のご当地焼そばに埋もれてしまうので“関の孫六”などとコジつけのような名称が与えられたのではないか…とつまらない想像をしている。
蒸しあげたアトに油で強くコーティングされた麺は茶褐色でもっちりした食感とコシはけっこー強いほうだ。「モヤシと豚バラ肉をたっぷり入れるのが関の焼そばの特徴」とあったのでその通りにしてみた。
調味は添付の和風醤油ダシ汁で蒸し焼きにしたあとやはり添付の粉ソースで仕上げるという独特なもの。粉ソースのせいか食べ馴れたカップ焼そばのような香りがしてくるのはボクにとって少し悲しいものを感じさせるが、一般テキには「懐かしい」フンイキなのだろう、特にケチをつけるつもりはない。
モヤシと豚肉の相乗効果で食感と旨味は上々だ。横浜中華系の味なのにナゼか懐かしソース風味というフシギな感覚は「おぉ〜っ、けっこーヤルじゃん♪」と食べ進むが、終盤息切れしてしまった。ちょっと飽きちゃうかな…みたいな。
地元贔屓と思っていただいて全く差し支えないが、やはり永〜く楽しめそうなのは富士宮焼そばの方なのである。




おきなや株式会社
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Sora

11:57AM, September 10. 2009.