インゲンとツナのペペロンチーノ

ツナとコーンと言えばコドモのヨロコビそーな食べ物で、特にツナ缶は風味が強くヘタに使うとソレに支配された料理となってしまって閉口してしまうのである。


だがキライというワケではなく、キャベツの千切りしたものなどの上に缶詰の油ごとドバッと乗せ醤油を垂らして食せばリッパなシーフードサラダであり、実際ボクも時折ジッコーしては「美味い美味い!」とニッコリしている。
盛夏のコロなどは水で冷やしたスパゲッティーニの上に大根おろしや刻み海苔・大葉などと共にトッピングし冷製パスタを楽しむのもジツに結構な作法だ。
ところがピラフやスパゲッティーの中に混ぜ込んで加熱してしまうと、香りだけが前面に押し出され食感もパサついてイマイチになってしまうのだな。そんなワケでボクはこれまで温かいパスタにツナを使うのをタメライがちだったのであるが、この日は「待てよ、ちょっと実験してみよーじゃないか…」と新たな作戦に討って出たワケだ。
パスタはごくフツーのペペロンチーノの支度である。たまたま購入してあったインゲンは青み彩りにちょうど良いのでサッとボイルして下処理しておく。その他のヤサイは何でもよいだろうし、入れなくても一向に構いはしない。
ポイントは香りの出たガーリックオイルと茹であがったパスタを合わせる時に“ツナ缶の半分量を加え和えてやる”ことだ。決して加熱せずにオイルとパスタの余熱を利用する…という感覚である。こうするコトによって香りの出過ぎやパサつきを抑えることが出来る。
皿にパスタを移したら残りのツナをトッピングして盛りつけは終了だ。粗挽きのブラックペッパーが合いそうなカンジを一瞬持ってしまうがヤメておいた方が賢明だろう、あくまでペペロンチーノの延長線上にあると云う事を忘れてはならない。
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思った通りの仕上がりになった。ツナはジュゥシィなままだしイヤな匂いも出ていない。インゲンとのコンビネーションも上手くいっている。
ただし特別に「うまい〜っ♪」と目を見開いて万歳するようなパスタではなく、極々淡々と美味しいなぁと思うような静かな印象のパスタである。
ある意味和食に近いB級イタリアンかもしれないが、コストも安く上がるので気に入った料理なのであった。




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ポプラの落葉と石畳

Afternoon, November 14. 2009. @Fujikawa Craft-Park