柚子と三つ葉のかけそば

果汁でポン酢を作ったり皮はジャムにしたりとずいぶん活用した庭の柚子はまだ数個残っていた。ちょっと気の利いた蕎麦屋なら蕎麦打ちの時に練りこんで“柚子蕎麦”などと洒落てみるのだろうが、家庭ではこんなところがせいぜいだろう。


ちょうど三つ葉の買い置きが限界近くなってきてしまっていたので、コンブと鰹ダシだけのシンプルなそばツユのトッピングに合わせてみた。
刻んだ柚子や三つ葉の香りがパーンと鮮やかに立ち上り、何の変哲もないかけそばがこんなに変わるのもなのかと少し驚きながら食べ終えた。
もちろん鶏肉や天ぷらといったものが加われば旨みもさらに増して美味しいには違いないのだが、ダシ以外は農産物と云うストイックな仕立てには正直背筋を正して食すべしとの思いがよぎったものだ。
市販の干麺などではなく打ち立ての蕎麦ならもっとスゴいことになってしまうのだろうなぁと思いつつ、逆に商売としてこの一杯を提供するのは相当な勇気が必要だし、御代金も頂きにくいかもね…などとしょーもないコトに思いを巡らせてしまったりもするのだな。
一緒に食したのはタケノコの土佐煮とタクアンで、なんだかベジタリアンみたいな食事になってしまったが、得てしてこんな日はその反動でガッツリとニクニクした夕食になるケースの多いエロおやぢである。



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雪の朝霧高原・養鶏団地入口



5:07PM, February 12. 2010.