“ハチコ”でCuisine! その1『ホタテとハチコのフライ』

北海道の友人が“ホタテ天丼”のフォトを送ってくれたのはもう随分前の話だが、以来ずっとその映像が残像現象のようにメに焼き付いていてボクを悩ませていたのだ。

いつかは…と恋いアコガレるうちに春も過ぎ真夏も近付き逆にホタテの旬となってしまった。スボラもたまにはいいことがあるものだ。
宅配のカタログをみていると“陸奥湾産蒸しほたて”というモノがあり、なんと非凍結チルド配送という良心テキ商品なのである。ホタテ貝といえば真っ先に北海道というイメージを抱くし出荷量もダントツかと思いきや意外に青森県が肉薄健闘しているのだ。
養殖ホタテの生産規模は農林水産省の2008年データによると北海道が118,100tに対して青森は86,000tとググッと迫っている。この2道県で全国生産量の90%を超えているのだから青森はもっとイバってよいのではないか。

そんな蒸しホタテが到着して(へへ、今夜はホタテ天丼で一杯か♪)とニヤついていると近くの知人から電話があり
「ハチコを貰ったので茹でておいたから取りに来い」
と云うのである。そうなのだ淡竹のタケノコは梅雨に入ってからもまだまだ出てくるのであって、あの柔らかく甘みのあるハチコはここしばらく楽しめるのである。
ヘイヘイ貰えるものなら何でもオッケーですよ!とホイホイ出かけてシッカリ頂いてきた。大きさも手頃だしこのハチコならどうやって食しても美味しいに決まっている。
しかしホタテが天ぷらならハチコも天ぷらにすればテンテンで天国だ!と思ってはみたものの、なんとな〜くキブンも変わってきて(ねぇ、フライってゆーのもスキなのよ、うっふ〜ん♪)とネットリ絡みつくような熟女の熱い視線を感じてしまったような気もして、ふわふわと浮ついたキモチになってゆくエロおやぢなのである。


作ってもらう立場なら「もードッチでもいーから早く出来る方で頼むぜ。ビールも冷えたヤツが待ってるしさ…」と言いたいところだが、ココで“ビール”というキーワードが登場してしまうとやはりフライに傾いてゆく夕方なのであった。決まってしまえばアトはヤルのみ、話も早いしジッコーも迅速だ。
“やれる男 よっちゃんにおまかせ!!”と大書されたポスターで静岡県第四区から参院選に出馬した当時の与党中堅現職議員ヨシオ君は所属政党と共にチェンジ逆風にさらされ敢え無く落選、やれる男も当選しなければただのオッサンでしかない悲しみを味わっているに違いない。う〜むホタテ&ハチコフライとカンケーないか… いや、やれる男はタルタルソースもジブンで作っちゃったりもするのである。
ヒミツのパウダーは当然入れるが、今回の目玉は大根のたまり漬なのであって“キュウリのピクルスの代用”に中三女子剣道部員の奈良土産が役立ってくれるとはよっちゃんも夢にも思わなかっただろう。
ズサンな切り方をするとバレてしまうのでなるべく細かいみじん切にしてやる。キレイなオレンジ色なので寿司に乗っているトビッコのようにも見える。コレがまたタルタルソースのステージでいいシゴトをしてくれた。ちょっと和風モダンなカンジの味わいになってオドロキの美味さだ。
肝心のフライは当然の如く美味いにキマっていてビールには最高なのである。ギュッと濃縮された感のある蒸しホタテの甘みと香り、ハチコのサクサクポリポリとした食感を包むようなタケノコの旨み…フライなんぞじゃ台無しだろうと思うのはトーシローである。天ぷらとはまた違って香ばしいパン粉の後押しがあって別世界なのだな。
チキン南蛮のようにコレをドンブリにして喰ってしまうというテもあって、結局オマエは丼メシを喰いたいんだろ…って、はいそうなんです。




☆ まだまだ続くぜ、ハチコ料理(笑) クリックで応援して下さい!