熱々を召し上がれ『きのことベーコンのドリア』

ソースの中には乾燥ポルチーニを戻したものやエリンギ・ぶなシメジなど4種類ものキノコを入れてあるのに、出来上がってみるとなんだかフツーのドリアと変らないじゃん…というのがちいと寂しいが、まあ食してみれば旨いのは確かなのでコレでいいのだ。

ポルチーニはイタリアンでよく使われ、なにかスペシャルな語感で有難く感じさせるものだが、ジツはわが国でも山に自生していてきのこマニアの間では非常に美味しいキノコとして珍重されている「ヤマドリタケ」そのものなのだな。
ボクはジブンで採取してきたことはないものの、知人のキノコ博士から生を何度か頂いてバター炒めやパスタにして食した経験を何度かしている。
それは素晴らしい芳香を放ち食感もふわりもっちりといった申し分のないキノコなのであり、サスガに「イタリアの松茸」と呼ばれるだけのことはあった。
しかし欧州で流通しているポルチーニの90%はポーランド産ということなので、厳密に言うと「ポーランドの松茸」と表現した方が正しいのである。
キノコ博士は転勤&定年退職でもうお会いすることが出来なくなってしまったので生ヤマドリタケをテに入れる機会はなくなってしまった。仕方がないのでイタリア国旗のついたパッケージのスライス乾燥ポルチーニをデパ地下で購入してきては代用するのである。
まあそれだって椎茸と同様に乾燥したものならではの美味しさというものがあって、ソレはソレで悪くない…と言うか美味しいのである。ドリアのようにベシャメルソースやチーズ、そしてベーコンの強烈な香りの混沌の中でさえ、キチンとその存在感を主張してくるところがまたスゴいのだな。
まるで他のキノコはカスんでしまい忘れられがちだし、そんなに旨いならポルチーニだけでソースを作ればいいじゃん…なのだが、またソレでは物足りない印象で複数のキノコと組み合わせて生まれる旨さの妙というものがある。奥は深い。




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