業務用語は突然に

『チキンカツ』をケチャカラで

もう40年くらい前の話だ。大学生だった当時はよく東京に出かけた。たいていは美術展などを観にゆくためだけど、稀に知人の個展のお手伝いとか神田の古書店街で美術書を買い漁るためだったりと、いづれにしても社会テキ責任を負わないお気楽行脚なのだな。
常にとってもボンビだったわけでもなく、さりとて裕福なお坊ちゃまのようにヨユーのサイフ事情でもない。ただ夏休みなどの長期休暇には夏季講習塾講師と夏休みオンリーのスポット家庭教師、新聞社で高校野球の試合写真撮影&世論調査、出版社の依頼で出張写真撮影などバイトに不自由することはなく、また収入も現在の収入の数倍になることもあったからけっこーリッチで気ままな生活を送っていたのだと思う。
だから東京に行っても特に安い店を探して食事などする必要はなくテキトーに喰いたいものを貪っていた。そんなある日、場所は何処だったかすっかり忘れてしまったけれどスタンド形式のホットドッグ屋さんがあって、イナカ者だったボクは興味ワキワキで入店したのよ。どんなやりとりがあったのかも憶えてはいないけれど、カウンターにいたお兄さんはバックヤードの厨房にボクの注文を
「ドッグM、ケチャカラ」
とクールに伝達した。ん?ケチャカラ?いったい何それ…。


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出てきた商品を渡されてそのコトバを理解した。ケチャップと洋ガラシね…あ〜なるほど、いわゆる業務用語あるいは業界用語ってやつですな、突然言われても解んないよ。けれどもホットドッグにケチャカラをチュ〜して食すことも知らなかったイナカ者なのでそいつにはけっこー感動した。ただ支払った金額に対してボリュームは大幅に予想を下回っていたので、そのあと立ち食い蕎麦屋か何かに入ってハラを満たした思い出がある。
時は流れて昭和から平成、そしてその平成も間もなく別の年号に変わろうとしているが、ケチャカラの威力は相変わらずなのである。あの日あの時あの場所で君に会えなかったら僕らはいつまでも見知らぬ二人のまま…ってソレは「ラブストーリーは突然に」か、サビのメロディーがキュンと来るよねえ…って脱線ですな。まあいつかはどこかでケチャカラに出会ったんでしょうけどね。
先日も農民市場のお惣菜コーナーで購入してきた『チキンカツ』にケチャカラをチュ〜して食した。マヨネーズと同じくらいの破壊力、どんなにしょんない食材でもケチャカラのフィルターを通せば欧米諸国の街角に立つことが出来るのだ。あ、農民市場の『チキンカツ』がしょんないってワケではありませんからね、そのままでも充分上等なお味です。





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早起きの 夢を蹴散らす 高い壁


あ〜ぁ、ベスト8進出の夢は叶いませんでしたね。いいゲームでしたが、やっぱり赤い悪魔の壁は高かった。でもね、しっかり確実に強くなりましたよニッポン、熱い拍手で賛辞を贈りたいと思います。そして四年後の射程範囲が見えてきましたね、期待してます。



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いいよなぁオマエは、俗な世間とは別世界。寝不足なんてないだろ?