ラムステーキ
スペシャルな日には愛しい人からのプレゼント(ワインとケーキ)が届いていたので、その翌日もちょっと頑張っちゃってスペシャルな日にしてしまうのよ。そうね、食事と云うものは栄養のバランスも大切だけどクオリティーの等質化も重要なのであって、ここがなかなかに苦労するといいますか、ある意味楽しみな部分なのでもあります。
例によって哀愁のイナカ町では絶対に売っていないラム肉を購入してきた。ラムチョップもいいかな〜なんて思ったんだけど、次に骨付きラム肉を料理するときはラムラック(チョップにする前の状態、ズラッとつながってるやつね)のローストにしようとココロに決めているので見送ることに。
その代わりコッテリと美味しそうなラムもも肉ブロックがあったので「こいつはやっぱりステーキだぜ!」と即決断、必要なシーズニングは添付されているから準備は非常にラクチンだ。
仕上げに使う香草は庭に植えてあるローズマリーね、今年の夏に植え替えておいたので新芽は柔らかくまた香りも結構なものである。何故かこの香草はラム肉との相性がいいのよ、ちょっとラベンダーオイルにも似た硬質な芳香が甘い脂の暴走をキュッと引き締め、最後はスッキリ爽やかに収めてくれるところがいい。
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調味は添付されているシーズニングだけで済ませてしまうのはズルかも知れないけれど、何せそのジャストなチューニングはトーシローの料理をプロフェッショナルの入り口まで導いてくれるのだから使わないテはない。どうやらニッポン製ではなくラム料理の歴史が長い国からの製品のようでしてね、う〜むサスガです。
ニク全般に言えることなんだけど、あまりレア過ぎてもつまらないし、かと言ってミディアムを通り越してウェルダンに近くなるほどタンパク質硬化が強くなって食感に響いてくる。
その辺りの加減は食すニクの種類や部位によって調整しなくてはならないのだけれども、ラムもも肉の場合はレアに近いミディアムレアってのが一番いいような気がします。
毎日ステーキを焼いては食しているわけではないから一発必中でこの加減をキメてやるのは至難のワザでしてね、なかなかに上手く行かないものでありますが今回は思っていた通りの火の通し具合を実現することが出来ました。いい感じです、いや〜美味いなあ。
いただいたワインがまた素晴らしい。数々の受賞歴に輝くワイナリーの製品だけにとても国産ぶどうだけで醸造したとは思えない深いお味。色も独特な濃さを持っているし、樽での熟成を感じさせる旨味と余韻の長さが欧州産高級ワインに一歩もヒケをとっていないところがまた誇らしくもある。いや〜素晴らしいじゃありませんか!
ワインのブランドも「三次ワイナリー」だからTOMOEってね、駄がつかない洒落だし日本語のニュアンスにふくよかな響きがプラスされているようでジツに素敵だ。ナカミのクオリティーに見合ったネーミングとラベルデザイン、こんな一級品がニッポンにもあるんだよ!ってのを見せてもらった気がしますな。
そしてフィニッシュはザッハトルテね。これはウィーンで食す本場のザッハトルテ様式ではなく「バッケンモーツァルト」さんがニッポンの食生活に合わせたリノベーションを試みたケーキですね。以前にも食したことはあったけど、やっぱり特別に美味しいのよ…あぁサイコーです。
まあお祝いの理由と意義はさておいて、こうした素晴らしいプレゼントを用意してくれた方に感謝したい。そのお気持ちに応えるためには、さて…。