■ なんてったって旬ヤサイ
如何なるヤサイであっても流通と貯蔵技術の発達のオカゲで " いつでもドコでも " 買い求めることが出来るようになりました。種苗や品種の改良でクセもなく長持ちするヤサイが増えているのも確かです。それはそれで便利でカイテキな社会になった一方で、私たちが忘れかけている旬ヤサイの美味しさと云うものがあります。
例えばトマト、昔はあの青臭くてツンと苦みを感ずるような香りがザ・トマトって感じでしたけれども、いつの間にかフルーツのような高糖度トマトが主体になってしまいましたね。キュウリも昔はヘタに近い部分はキョーレツなエグミがあったものですが、今は端から端まで美味しくいただけます。もう数え上げればキリがありません、それくらいニッポンのヤサイはある意味進化していると言えるわけです。
ところがイナカ暮らしをしていると思わぬところでムカシよく食したヤサイのお味に遭遇することもあります。たいていはハウス栽培などではなく、農家がお天道様と土で育てた " 露地モノ " と呼ばれるヤサイたちです。人工的な光サイクルや光量と温度の管理などをしていないので、その植物が元々持っているルールで大きくなったものです。
これがまた原始テキなお味と香りに満ちていて旨いったらありゃしないわけですよ。不肖エロおやぢもその辺りに多少の心得がありますから出来るだけ " 旅のもの " にはテを出さず、地元あるいは近隣地区のヤサイたちからそのエネルギーをいただくようにしているわけですね。
先日も哀愁のイナカ町スーパーにそんなヤサイがたくさん並んでおりました。もちろん鹿児島や熊本など農産物大国からの商品もありましたけれど、そーゆー " 旅のもの " にはメもくれず地元生産者さんの作ったヤサイを品定めするのです。
まだ本格シーズンではありませんが採りたて新鮮な獅子唐が大袋に入って廉売されているのを見つけましてね、こりゃ肉味噌炒めしかないでしょ!とヨロコビ勇んでカゴに入れたエロおやぢであります。
豚の挽肉をちょっと甘辛加減に調製した味噌で味付けし、タタッと炒めた獅子唐に軽く絡めるように焼き炒める…あら~これってビールにサイコーなんじゃありません?てなもんです。唐辛子のような香り、柔らかな辛み、バリバリと心地よい食感、微かな甘み…素晴らしい獅子唐です。いいキブンになって冷酒やレモンサワーにもテを出してしまいました。あぁ何て美味しいの!
少し残ってしまったものは冷蔵庫に入れておき、翌朝に炊きたて熱々ゴハンに乗せていただく…ヤバいっすねぇ、朝からオカワリしたくなる美味さですな。当家の自家菜園にも獅子唐の苗を植えたので、上手く育ち収穫の暁には…とキボーに萌える昨今であります。
そう!なんてったって旬ヤサイ。
■ 庭風景 白百合
花蕾が膨らみ今か今かと待っていた白百合がようやく開きました
あいにくの曇天…しかもこの後は雨の予報
白百合の花弁って雨に濡れると透明になってしまうんですけれど
それがまたプラスチックのような妖しい美しさでしてね
いつか撮影出来たらと狙ってはいるのですが…