■ ヒミツの調味料
昔から遠州地方に伝わる調味料として " 浜納豆 " と云うものがあります。ある程度お料理の知識のある方なら「あ~ " 大徳寺納豆 " の事ね」あるいは「中国の " 豆鼓 "(ドウチ)もほぼ一緒かな」てなカンジにピンと来るはずです。
納豆と言ってもあのネバネバや独特の臭気は全くなく、ちょうど半乾燥した八丁味噌の醪…てなところでしょうか。先日なにかの折にふと思い出し、しばらく使っていないのでそろそろ…と考えておりました。そして都合の宜しいことにナゴヤ出張帰路の新東名高速道路ネオパーサ浜松に立ち寄った時にメに飛び込んできたのがこいつだったわけです。
遠州の名刹「龍潭寺」に行くとこの浜納豆が売られており必ずテにして帰ってくるものですが、ここ数年その美しい庭園などを愛でる機会もなく半ばあきらめかけていたところに現れたものですから、いや~もう嬉しくて嬉しくて!せっかくですからこの浜納豆を存分に活用できる料理をば…と導きだしたものが『回鍋肉』であります。
まあ何も『回鍋肉』に限ったものではありません、味噌味系の炒め物ならこの浜納豆をちょいと刻んでは加えてやるだけで深~いコクと旨味がプラスされるヒミツの調味料てなわけですよ。
やっぱりね!もう間違いない。回鍋肉には浜納豆…と確信から自信に変わる妙味であります。
その昔、中国へ仏教の勉強に行ってきた僧侶がこの製法を持ち帰りニッポン各地に広まったと考えられておりますが、水分量が少ないため長期保存が可能な調味料として寺院などの料理に重宝され、また栄養価の高い非常食としても有用だったことから未だに廃れず残っているわけですね。
こうしたテマヒマのかかる食材は製造する方にも敬遠されがちですし、また使う側もそんなメンドなことをしなくともお手軽&美味しい調合済レトルト総合調味料が安価に販売されている時代ですからね、その存在感は薄いかも知れませんけれど、もし機会があればぜひ試していただきたい調味料のひとつであります。
たまたまですがこの日に飲んたビールのキャッチフレーズが「奥深いコク、余韻ある美味しさ」となっておりまして、まあビールの方はその通りだったのですけれど、同時にいただいている『回鍋肉』のお味も全くその通り!てな展開に思わずニンマリしてしまいました。好物の『回鍋肉』がさらにパワーアップして喜ばしいったらありゃしない。
さて次なる浜納豆レシピは…これだけで終わったらボンクラだよね…と無いチエを絞ろうとするエロおやぢではありますが、もとよりの極楽トンボですからね「まあそのうちに…」とテキトーかついーかげんに時を浪費しております。
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