■ すすき梅雨の功罪
このところ毎日エライ目に遭っております。とっくの昔に過ぎ去っていった梅雨のはずなのに、夏も終わりに近づき間もなく秋の空となるはずのタイミングになんと雨雨雨の日々、もうズブ濡れでシゴトであります。アセまみれドロまみれ…もうお終いにして帰りたいと午前中から思ってしまう劣悪環境です。
そんなせいか疲労困憊で帰宅、ビートルズはア・ハードデイズナイトで犬のように眠ると唄いますが、エロおやぢは犬のように働き泥のように眠るのですな、当然翌朝までその疲れを引っ張り、もう駄文日記の起稿どころではありません。あ~情け無や…。
梅雨のころなら " 入梅鰯 " などと申しまして脂ののった美味しい真鰯をいただくわけですが" すすき梅雨 " にはそうした入荷はありませんから、駿河湾で漁獲された真鯵を煮魚にしては一献…美味しい料理で明日への鋭気を養うのが正統でありますけれど、なんだかリカバリのみで終えてしまうところが若干残念であります。
まあそれでも「入梅鰯の梅干煮」ならぬ「すすき梅雨 真鯵の梅干煮」などといった料理を思いついてしまい、ヘンなところで長雨がトリガーとなった創作料理に少しだけ救われた気がします。
おぉ~美味いじゃありませんか、やはり青魚と梅干・生姜の相性は抜群です。いつものように生姜のみで甘辛系に煮つけた鯵もよいものですが、梅干の風味・酸味が青魚特有のクセをきっぱりと断ち切り、クチをリセットしてくれるところが有難いですね。
こうしたお料理にはキレのよい辛口の日本酒が欲しくなるものです。ええ、たまたまですが購入保管してありました新潟県長岡市のお酒です。
ちょっと灘のお酒を彷彿とさせるその語り口に感心します。味方によってはブナンなお味かもしれませんが、キレがいいのに旨味や香りが豊か…これでいいのです、日本酒に求められるすべての項目をバランスよくクリアしているところがいいですね。
哀愁のイナカ町の日本酒はどれも極めて優秀ですが、他の地方・都市にもこうした刮目して味わうべき存在があるものです。もしエロおやぢがヨソの町で暮らしているならば、間違いなく常備候補にラインナップされる「吉乃川」です。
若いころは刺身の次が焼魚で煮魚はランキング下位でしたが、このところドレも甲乙つけがたい存在として大きなファクタを占めております。いいんですよねえ、カラダに優しいこのカンジが。
あぁまた食べたいな。
■ 庭風景 葉月 松葉に雨露
夜が明けるの遅くなりました
小雨が未だ残っておりますけれど
蒼白い光を放つ雨露がキラキラと松の葉に輝きます
残暑はこうして少しづつ薄く遠ざかってゆくものです