■ 黒カレイの煮付け
やっぱり居酒屋風
産卵を控え脂ものっていて、しかも子をたっぷり抱えた黒カレイは今が旬の真っ最中であります。北海道の沿岸で漁獲されたものが未冷凍のままこちらまで運ばれ、煮付けや焼物にするばかりの姿で販売されているのは大いに助かります。まあ本来は姿のままで購入し、テメーで捌いて用いる方が美味しいに決まっているのですが、近年の消費者はエロおやぢ同様に自宅でのテマヒマを惜しむ方が多くなったせいか、姿で販売されているのをすっかり見かけなくなりました。近所に漁港直結タイプの魚市場でもあれば、間違いなくそちらに出向いて鮮度優先で購入するのでしょうけれど、残念ながら近隣にそのシステムは存在しません。
さて今回はその旬の黒カレイを煮付けでいただくことにします。初冬のころにいちどそうしたお料理をした記憶がありますが、今時期は身肉の厚み・脂のり・子の大きさ…三拍子揃っていて更に美味しくなっているに違いありません。
ジツを申し上げますと、ここ数回の煮魚は実験も兼ねてレシピを変更しておりました。お醤油の配合比率を変えたり、お砂糖の分量を控え目にしてみたり…と試行錯誤しておりましたが、全てあまり良い結果とは言い難いものでありました。いや決して不味かったわけではありませんけれど、思い描いていた美味しさとは行き違いがあったと云うことです。
やはり鯛や鰈など白身で淡白な魚種であっても、しっかり濃いめのお味…つまり居酒屋さんで提供されるような甘辛煮汁が支配する煮魚ですね、そのほうがエロおやぢの好みなようです。母上も長年このお味に慣れ親しんできたせいか、こちらのタイプのほうが箸が進むようです。
品の佳い料亭や小料理屋さんではもう少しはんなり淡クチの調味で白身魚の煮付けを楽しみますが、どうも大衆的なお味の方がクチに合うエロおやぢでして、こうした嗜好ではハイソな階層に属することはもはや不可能と思われます。うんうんそんなことより、ヌル燗もう一本つけますか。
■ ちょっとお散歩 March 27. 2024.
水温む春…
心地よい音をたてながら滔々と流れる湧き水
水路のちょっとした淀みには浮草が溜っていて
照度を増してきた陽光をしっかり受け止めています
結局いつもの黒田八幡宮さままで歩くことになりましたが
子供たちの遊び場になっている境内には
小さなサッカーボールがぽつんとひとつ
慌てて帰宅したのかきっと忘れて行っちゃったんですね
石鳥居には皇太子さま云々の文が彫られております
年号から推測すると昭和天皇のことですね
何かのイベントを記念して建立したもののようで
注連縄も立派なものが奉納されております