夏の土用 二の丑

夏の土用 二の丑

何と言われようが『鰻重』

今年は夏の土用丑が接近していて先に来たほうは先月の24日、そして後のほうが今月の5日と二週間くらいしか間がなかったのですね。定番の鰻蒲焼を食した方も多かったと思いますが、この僅かな期間で二度も鰻蒲焼ってのも経済的な負担を重く感ずるはずで、まあドチラか片方でいいんでないかい?てな結論に至ったのはエロおやぢだけではないと思います。
ところがですねえ、平素の行いがとっても良いせいか、その鰻の蒲焼が再び当家にやってきたわけです。今年はもうコレっきりと思っていたので浜名湖産鰻の白焼を購入して蒲焼に仕立てた入魂の『鰻重』を食した直後、妹が「台湾産だけどウナギの蒲焼をたくさんもらったので食べる?」と訊いてきたわけです。イチも二もなく食べる食べると即答し、二尾の特大サイズ鰻蒲焼にお目にかかることになったのですよ。
鰻の蒲焼は様々な料理と食べ方があるので、母上にどんな料理がいい?と問えば「やっぱり鰻重がいい」と仰るわけです。たしかに相変わらずの料理ですしマンネリなどと揶揄するバカ向きもありますが、鰻の蒲焼をいちばん美味しく感ずるのは『鰻重』なんですよ、何と言われようが圧倒テキに『鰻重』、文句あっか~これでヨシ。

夏の土用 二の丑『鰻重』   Nikon Ai-S Micro-NIKKOR 105mm F4  SONY α7RM5

これがキンペー国製造品だとしたらなんやかんやの言い訳をしてご遠慮させていただいたところですが、蔡英文→頼清徳総統の下で管理されたものならば大丈夫でしょう。やはりちょっとした民度が明らかに違うんですよねえ…って脱線しそうなのでヤメておきましょう。
まあ国内製造品でもそうですが濃度が高くアメのようなタレがべっとり貼り付いているのでぬるま湯で洗い流してから串打ちし、しっかりと蒸して身肉をふんわりと元に戻してやります。塗ってあったタレにはお醤油の色素が強いせいか洗っても赤みが抜けませんでしたが、てろてろとした甘ったるさからは解放されたようです。
蒸しあがったらタレをハケ塗りし、コンベクションオーヴンで焼き色を重ねてゆきます。

富士正酒造 げんこつ

重箱のゴハンの上に鰻蒲焼を載せたらもう一度タレを軽くかけ回し、ようやく完成の運びです。あぁ…ふわっふわ…とろっとろ…美味いじゃないか。浜名湖産に比べるとほんの少しだけ川魚のクセは残っているようだけれども、それもその部分に神経を尖らせてのテイスティングですから、台湾産であることを知らされずにいきなり出されてブラインドで食したならば気づかないかも知れない…といった微小なレベルのお話です。いやいや充分に美味しくいただきましたよ、なんだか短い間に二度も『鰻重』を喰っちまってゼイタクだったよなあ…と地元の酒でニンマリしながら二の丑を迎えた先日です。





葉月の庭風景  青柿


青二才 理想を語る 夏の陣
 
  
色づき始めるのは神無月
暑くても青いうちはどんどん語るがよい
そして今のうちに引出しを埋めておくこと
実りの季節には甘くて美味しい果肉となって充実する

葉月の庭風景 青柿   Carl Zeiss Batis 2/40 CF  SONY α7RM5