金目鯛の実力

 昨晩の夕食メインは「金目鯛の粕漬焼」
ふつうは“赤魚”と称するアラスカ方面で獲れる白身の魚を使用しているが、これは金目鯛。赤魚も決して不味いわけではなく、その身の柔らかさと淡白な中にも脂の旨味を蓄えた、良質な魚です。北海道ではこれに似た魚で“めんめ”があり、一夜干しの開きなど究極とも思える旨さを誇っています。
 金目鯛は伊豆や房総沖の深場から水揚げされる魚で、現地の料理屋さんなどでは「煮付け定食」が最もポピュラーな食事でしょうか。開きも売っていますが国内産のものはかなり高価で、美味しいことは解っていてもなかなか手が出ませんね。
 さてその実力はやはり粕漬焼にしても立派なもので、しっかりとした身の滋味が日本酒にピッタリの逸品でした。
 
金目鯛の粕漬焼 ところてん 湯豆腐 ほうれん草の辛子酢味噌
                   
本日の一本
 静岡県磐田市にある千寿酒造「千寿 白拍子 生貯蔵本醸造
華やかな麹の香りが特徴で、吟醸酒にも近いその風味は少し濃いめの味付けを施された和食向きか、食後のデザートワインのような楽しみ方のほうが良いかな。