伊豆に行ったら『アジの開き』

「え〜っ?!伊豆ならキンメでしょ…」う〜ん、ごもっともである。しかし金目鯛はけっこーな高級魚で庶民にはテが届きにくいし、流通量は圧倒テキにアジなのだ。


江戸の将軍様に献上するために始まった沼津の魚養殖はマダイやシマアジといったものも重要な魚種だが、やはりアジがその主たるものなのである。脂も乗っていて体長・重量も安定しているので活魚として料理屋さんに出荷されるものが多いと云う。
開きやその他の加工品は定置網による天然モノが用いられるが、このところの魚離れによってアジも漁獲量が減少していて一昨年度は全国で約20万トンの水揚げと戦後の最盛期に比して半分以下の数値だ。
ところがナゼか海外からの輸入も多く、昨年度は約4万5千トンでそのうちオランダが3割ノルウェイが2割とこの二国で半分を占めている。オランダにはアジの開き工場まであるらしいが、現地の方々は食べる習慣がないので全てヤーパンに輸出されるワケである。
沼津港のひものセンターを始め伊豆各地の土産物店でも“オランダ産”と明記したアジの干物が大半を固め、近海モノの瀬つきトロ鯵の干物などはヘタをするとキンメより高価だったりもする。もっともそのキンメの干物でさえ最近はアメリカ辺りからの輸入モノが幅を利かせていて国内産はやはりお高いのだな…
南伊豆で購入してきたこのアジの干物は地元産の真鯵を開き干ししたものだが、単に脂がのっているだけでなく身肉の味の濃厚さと旨みが違う。しっかりと塩水でシメて天日干しした開きの美味さはやはり工場生産の人口乾燥ものとは一線を画すもので、こうした良質なものに運よく当ると
「やっぱり伊豆はアジだよなぁ♪」
などとカッテな決めつけをしてしまうものなのである。



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今朝の富士山
気温1℃、このあと曇りの予報になっています



6:52AM, January 27. 2010. @Fujinomiya-City