(29)「川口納豆」


宮城県栗原市で1950年から納豆を製造している企業である。歴史は浅いかもしれないが納豆生成菌を利用した近代納豆製造の基礎を確立した村松博士の精神を引き継ぎ、コツコツと真面目な納豆作りをしている。
食品の産地偽装や有害物質添加などとにかく消費者と社会を裏切る行為が絶えない中、こうした企業がしっかりと地に足をつけた経営で優良な食品を世に送り出している姿はジツにキモチがよいではないか。
原料の大豆は国産にだけこだわらず、カナダ産や中国黒龍江省産も一部の製品に使用している旨を正確に消費側に伝える姿勢がその証でもあるのだ。
製造や流通のコストが嵩むコトを恐れずに包装は紙製を使い通気性・吸水性を確保して美味しい納豆が長期間楽しめるような工夫も忘れてはいないし、タレやカラシといったものを省いてあるのも、ひたすら納豆本来の旨みを堪能してもらいたい…という願いが込められているようだ。

今回入手した納豆は中国産の中粒大豆を使用したレギュラー製品だが、流行の“ふっくらもっちり”ではなく、ごくフツーの納豆ではある。しかしその美味しさは忘れかけていた納豆の香りと本来持つべき甘みがあるもので、なんとなくホッとする味なのだ。
このホカに北海道産小粒や宮城県産大粒などいくつかのラインナップがありどれも試してみたくなるのだが、販売エリアは首都圏まで…とマコトに残念至極な静岡県民なのである。


有限会社川口納豆
http://www.kawaguchi-natto.co.jp/



今朝の富士山
積雪が増えていました

2008.11.26. 09:06 @Mannohara,Fujinomiya-City