（66）GreenQ「国産小粒納豆」

大手百貨店の扱う食品のオリジナル商品化は、食の安心・安全といったトレンドをもう少し明確なトレーサビリティに道筋をつけた方向で動いているようで、新興勢力の流通系オリジナル商品とはステージを異にしている。ただ販売価格にそれが少なからず反映されてしまっているのは現時点では仕方のないコトなのであり、単なる価格競争から離れた位置にあることの方が逆に購買側の安心感は強いように思う。
流通系オリジナル商品は価格の安さを第一のウリモノにしているが、今だに払拭し切れていない信頼性の希薄さがいつまでもイメージとしてとりついたままだし、いくつか試してみたもののやはり“安かろう・・・”な食品であるものもいくつか見受けられ、残念な結果しか体験できていない。
クイーンズ伊勢丹は食品のみを扱うグループ企業で、この「GreenQ」はそのオリジナル商品である。ボクの行動範囲のなかにはフツーの伊勢丹しかないのでいわゆるデパ地下で購入してくる食材の一つだが、グループ企業の安全な商品をデパ地下で購入できるのは双方にとってメリットがあるだろう。
この茨城県産の納豆はしっかりとしたお味で、突出したすごさはないが奥深い旨みを感じるコトの出来る納豆だ。日常食する食材だけに、やたらにハデな宣伝や外装にコストをかけず、こうしてシンプルなカタチで販売されているのも好感が持てる。
ここはぜひ諸問題を解決して発泡スチロールの容器を自然素材に代えていただきたい…そんな欲深な希望さえ抱いてしまうくらい質の良さが印象に残る納豆なのである。