お墓参りと『ミナミマグロ』

お墓参りに行った。お盆と云えば墓参りとキマっていて、不信心なボクでさえこのトキだけはご先祖様を敬う行為に勤しむコトになる。


当家の墓碑は静岡県清水(現静岡市)にあり富士宮からだとクルマで小一時間の距離だ。街の中心部にある本要寺さんという日蓮宗のお寺なのでJRの清水駅から歩いても10分程度、頗るベンリな場所にある。
昨日は異常に気温が高く外気温計は34℃を示していた。いくら駅から近い場所でもそんな中を10分も歩けばアセダクになり、到着する頃には茹でタコ状態になってしまうに違いない。遠距離からのクルマ墓参も悪いコトばかりではないのだ。
清掃やお供えにお線香…とひと通りのコトを済ませると午後は一時も過ぎていた。母君とドコかで昼メシでも食べようとお寺を出発し、ふと思いついたのは以前にお邪魔した入船寿司さんだ。


ココでミナミマグロフジヤマ巻を食したのはGW明けの頃で、ソレから三か月も経ってしまっていたのね。月日の過ぎ去ってゆくのは早いものだが、この間にマグロ業界には大きなニュースがもたらされていた。
欧米を中心とするワカランチンどもがクロマグロの取引を禁止する動きに出ているのだ。ワシントン条約締結加盟国の三分の二の賛成票が必要となるが、どうやらマグロを伝統テキに常食する国が少なく我が国にとっては甚だ旗色の悪い状況で、科学テキな根拠がないとして日本政府は反対を唱えてはいるものの近い将来クロマグロの輸入量が半減してしまうのは間違いなさそうな様子である。ウ〜ム、敵はマグロ消費大国となりつつある中国だけではなかったのだな。
供給量が減少してしまった分はその他のマグロ類にそのホコ先が向けられるのは当然で価格上昇は避けられない。ただでさえ高価だったミナミマグロもさらにテの届かない存在になってしまうのだろうか…。
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サヨリホタルイカ、アヲヤギなどが添えられていた初夏とは異なり盛夏の食材が盛り込まれていた“ちらし寿司”である。
相変わらず最上等のミナミマグロがメインではあるがアナゴ・タコ・イカ・ウニ・カンパチをはじめとした旬がコレデモカと乗せられ、アグアグと頬張るカオには満足な笑顔だけが生まれる。
有難いコトにお店のご主人からはフジヤマ巻を一本サービスしていただいた。オナカいっぱいな年老いた母君も「トロケるような美味しさでスルッと食べられるわ!コレだけを食べるのもいいわねぇ♪」と極めて高い評価である。一度このお店の寿司を母君に食べさせてあげたいと思っていたので、その母君が心からヨロコビに浸ってくれたのは嬉しい以外のナニモノでもない。
次回は握りで一杯…と狙ってみたいトコロだが、サスガに清水は少し遠いのがジツに残念なのである。



入船寿司本店
http://www2.tokai.or.jp/irifunezushi/


静岡市清水区本町5−2
清水次郎長通り港橋西側)
TEL=054-352-0250
ACT=11:30-14:00、16:30-20:00
水曜定休