秋の使者『新サンマ』がやってきた

先月から今年の漁模様は見聞きしていたが、どうやら豊漁しかも安定していると知り(おぉ〜今シーズンは初モノを手軽に喰えるのね♪)とヨロコんでいたボンビー君である。ところがそのお安いサンマをなかなか食す機会がない。スーパーのチラシには一尾¥100などと従来のシーズンインには考えられない安値が踊っているのに…である。

モノゴトにはタイミングというものがあって、たまたまそうした機会を逸してしまうことが連続して起きるというものままあるワケである。しかしながら(な〜に、いつだって喰えるさ)という油断と世の中をナメ切った思想がそうした事象を引き寄せていると云えなくもない。
明後日から九月か… サスガにアセったエロおやぢは朝刊チラシに掲載されていた「北海道産!新サンマ 一尾百円」の文字とギラリと光る魚体のフォトを見つけては(お〜っし、今夜はコレでキマリだぜ♪)とズルリと舌なめずりをすると、追い立てられるようにクルマのキーを握りしめてシゴト場マンションを飛び出すのであった。
なんでそんなに慌てる必要があるのか。それは認識したときに行動に移さないと忘れてしまうからなのである。あれ?今夜の食事はナニにすると決めていたんだっけか…などといった記憶障害があるワケではなく、用もないのに冷蔵庫を開けるクセが(あ、こんな食材があるじゃん)と違う料理をスグに思いついてしまい(サンマ?明日だってあるよ)となってしまうのを防止するためなのだな。いくら酒を飲みすぎている毎日とはいえ、そこまで脳は軟化してないのでご心配は無用ですからね。
というコトで無事に新サンマをゲットしてきては目出度く食卓に載せた昨晩なのであった。フツーに焼いても美味いに決まっているが、飾り包丁を入れて振り塩をし30分ほどソッとしておいてやると、イヤな水分やニオイが流れ出て身肉にシマリと旨味が凝縮されるのでこの方法をお勧めする。

そして使用する塩も出来ればレギュラー品ではなくちょっと上質なものを奢ると一層高い天国のステージに達することが出来るのだな。今回は瀬戸内の“藻塩”と“燻味塩”をミックスして使った。“燻味塩”は天然塩を燻製にしたもので、コレをパラパラと食材に振りかけてやるだけで「あ〜らフシギ!まるで炭火で焼いたみたいじゃん♪」といったカンジに仕上がる、まあ言ってみれば“ズルい飛び道具”と一般テキには蔑まれた存在でもあるが、な〜にコレがイケてるのよ。ヤキトリなんぞをする時にコレは欠かせないのだな、マンションのガスレンジ調理に於いては。
塩焼サンマの相棒は警視庁特命係・杉下右京… 違うだろ、シツコいし! 日本酒もいいのですがね、キンと冷したビールが焼き魚のネロネロを洗ってくれるものだし、ワタの苦味をホップの苦味で迎え撃つ…って感覚がまた堪らないのよ。
毎年出てくるキリンの秋限定醸造品・秋味、たまたまちょうど店頭に並んでいたのは幸運だった。伝統の銘品・ラガーを彷彿とさせる香りと旨味に今年も酔うのだよ、新サンマと一緒にね。




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