庭の柚子はすっかり熟して収穫を待っている。スグにでもジッコーすべきなんですがねえ、休日がシゴトで流れたりしてさ…たまの休養日はもうな〜んにもする気が起きないのよ。
それでも冬至だった昨日はそのいくつかを採って湯船に浮かべた。いいもんですよねぇ柚子湯…な〜んてお気楽なものですな。
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まあそんな不精は例年のことだし「どうせその収穫は年末の連休に入ってからなんでしょ?」とそのズボラさを自嘲するしかない極楽トンボ、しっかりせんかい!
しかし喰うことだけはマメに気配りするエロおやぢはスーパーで今が旬の『甲イカ』購入してきたのだ。
駿河湾でも漁獲されるし知人もよくルアーで楽しむという『甲イカ』はたまにスーパーでも見かけることもあるけれど、そう大量に捕獲できる種類ではないので珍しいのよね。
購入してきたものは千葉の銚子漁港からのもので1ハイが3〜400gの小型、しかし直送便と謳ってあるせいか胴体の一部が虹色に輝く新鮮なものだった。お刺身の盛り合わせが食べたくて物色していたらモノはいいんだけど量がちょっとねえ…みたいなパックを補う目的もあってこの『甲イカ』をチョイスしたのである。
ヤリイカやスルメイカが一般的に“イカ刺し”に用いられるが、安いセットや天ダネなどに利用されるのはモンゴウイカですね。南方の海で漁獲され冷凍輸入されるものが多い。肉厚で甘く柔らかくて美味しいものではあるけれど、やはりこうして近海漁獲されたものと比較するのはちいと酷な気がしますね。
そうなんです、この『甲イカ』の手足はコリコリとした食感なのに甘み香りに優れたお味を楽しむことが出来る上、その肉厚な胴体部分は一転して非常にソフトで濃厚な旨味を味わうことができる、まあ1ハイで二度おいしいってやつですな。
そんなに高価なものではないけれど圧倒テキなおいしさをテに入れられるのは、やはりナマをジブンで捌いてお造りにするからでしょうな。こーゆーお刺身を知ってしまうともう後戻りはできませんねえ。
もうひとつ面白いのはこの『甲イカ』にはフネと呼ばれるホネのようなものがあるのですよ。よくスルメイカなんかだと細長い半透明プラスチックのようなもの…そうストローを縦に半割りしたみたいなやつね、背中に入ってるアレですよ、『甲イカ』の場合はこーゆーサーフボードみたいな形状なのですな。
一般テキにはホネと呼ばれてはいるけれど、イカにとっては骨格としての役割は果たしておらず、イカ類が太古の時代生きていた貝類を祖先に持つことの名残なんだそうです。
そしてこの『甲イカ』のフネはそのカタチだけでなく実際にフロートのような機能があるのだとされているのね。持ってみるとどうりで非常に軽い。表面は硬いけど中は空洞に近い構造なっていて本当にサーフボードのようだ。面白いですねえ、自然界って。
と、まあそんなイロイロを考えながら『甲イカ』のお刺身を食すわけですな、もちろん相棒はコップ酒ですよ。
冬らしい食事と云えば鍋料理なんでしょうけどね、こうして旬の魚介類をお刺身でいただくのもいいものです。そういえば何年か前に忘年会をやった居酒屋さんで出てきた「ヤガラ」のお刺身も美味かったなあ…この時期なんですよね旬は。う〜む、また食べたい。
造園屋さんが来て庭のお手入れをしてくれた
ザワザワと枯れ葉をまとっていた柏もすっかりこの通り
来年の春まで彫刻みたいになっていてください
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