梅の土用干し

梅の土用干し

今年も無事に終えました

今年はイレギュラーな気候のせいか梅の実が熟してくるのが早く、例年よりも10日ほど前倒しして収穫したのは水無月の十一日のことでした。それから甕に漬け込むことひと月強、続けて昔からの言い伝えレシピでは「土用のころに三日間天日干しせよ」と云うことで、早めに切り上げてくれた梅雨のオカゲで今年も無事に梅を干すことが出来ました。
収穫作業を除きほとんどを母上がやってくれるのは例年のことですが、いよいよ来年はテメーひとりで実施しようと思っております。

梅の土用干し   Carl Zeiss Batis 2/40 CF  SONY α7RM5

諸都合があってこれが全量ではありません、未だもう半分ほど残っていますのでもういちど同じ作業をしなくてはならないのですが、肝心の梅はとても美しい色に漬かり例年通り頗る出来の佳いものとなりました。あら~先月まで本駄文日記の看板にしていたヘッダ画像と一緒じゃないの?てな疑念をお持ちになられる方もいらっしゃるかも知れませんが、ソレは昨年撮影したものに間違いありませんからね。そうそう、昨年は天候の不順が続いて、結局天日干し作業が出来たのは八月の末になってからだったんだよなあ。
 

梅の天日干し Aug. 27. 2023.   MINOLTA M-ROKKOR 28mm F2.8  SONY α7

  
まあ結局は毎年同じことを繰り返しやっている、決められたことをその通り粛々とジッコーしてるってことなのです。こうした伝統的な食品はカッテにレシピや手順を変えたり端折ったりしてはいけないのですな。確かに今の時代にそぐわない部分も(例えば塩分濃度など)あるかも知れませんが、そこを弄ると全てのバランスが崩れ違うものに変質していってしまうのです。

赤紫蘇とつぶれ梅の天日干し   Carl Zeiss Batis 2/40 CF  SONY α7RM5

何年か保存すると塩が浮いてくるくらいにショッパい梅干し、それこそが古来からニッポン人が食事のお供としてきた『梅干し』なのでありまして、食した時のお味の深みや香りが現代風にアレンジされたものとは異質な輝きを放出しているのです。
ここ何十年かは塩分濃度を昔に較べて半分近くまで落としておりますが、来年は古来からの濃度にしたものを半分量だけ復活させようと思っています。クラシックなお味の梅干し、どんな結果になりますか…楽しみです。
 
 

 
 
 
 

葉月の庭風景  空蝉ひょっこりはん


このコは何でこの場所で歩みを止めたのだろう
そして夜も明けない中でヨチヨチと樹に登り
翅を乾かしては舞い上がる準備をしたんだ
そして仲間と大合唱

葉月の庭風景 空蝉ひょっこりはん   Nikon Ai-S Micro-NIKKOR 55mm F2.8  SONY α7