甲州鰍沢の逸品『うま丼』


丼モノの具といったものは滅多に購入しないのであるが自ら肉人と称して憚らない御方も推奨するこの品ならば…と先日手に入れてきた。
鰍沢の割烹旅館が製造しているので矢鱈そこいら辺りでの入手は不可能、山梨県方向にちょいと走ってこなければならないのだが、ウマいモノを喰うにはやはりテマヒマを惜しんではならないのである。
レトルトパウチでもなければ冷凍品でもないタダの真空パック包装のため賞味期限が短め…というのは食味を優先したからなのではないかとも推測され、葱やタマネギなどの野菜類が意外にシャッキリとしているコトに食す者は驚くだろう。


真空調理用の厚みのあるポリエチレンバッグを使用しているため開封せずにそのまま湯煎加熱できる。レトルトパウチ同様のメリットとして調理器具の洗浄が一つ省けるというコトに目がゆきがちだが、ソレよりも調味濃度が変化しない…言いかえれば料理人のウデがダイレクトに再現される点に注目するべきだ。
若干甘めの味付けがこの“うま丼の具”の美味しさに貢献しているに違いないし、それこそ料理人が苦心して匙加減をキメた甘みこそこの商品のイノチなのだから。
鍋などに開けて加熱し、ちょっとウッカリでもしようものならたちまち甘辛バランスが崩れ、つまらない丼になってしまうのね。
そんなジツに有難い真空パックはツユダク仕様となっており、ソレを好まない方はいったん別の容器に移してからゴハンに盛りつけた方が良い、と進言しておこうではないか。
馬肉は他の畜肉に比べてタンパク質に富んでいるほか鉄分の含有量が高いのでフランスでは医者が体力の衰弱した患者に勧めるほど有用な肉なのではあるが、我が国ではあまり一般テキではない。
栄養価に富んだ馬肉料理がこうしてお手軽に食べられるのもうれしいが、2食入りで¥840という価格も牛肉よりウマいのである。
 


≪参考ブログ≫
梅成亭 【肉倶楽部】割烹旅館立よし うま丼の具
http://binarydecimal.weblogs.jp/blog/2008/10/post-15f6.html




アリアニコ・ベネヴェンターノ・ベラーミコ’06
IGT 赤・FB
アリアニコ100%


樽からなのか、軽いバニラ香にスモーキーさも感じられる
深く豊かな果実味はチェリーやドライプルーンなど複合的な旨みが折り重なってまろやか
マイルドなタンニンもスパイシーな余韻に寄り添うように長く漂い心地よい