ナゴヤの味だがね『ざるきし』

初めてマトモなきしめんを食したのはまだ二十代前半だったころ、もう四半世紀も前のハナシなのね。名古屋の友人を訪ねて降り立った名古屋駅の地下飲食店街で恐る恐る注文する若造クンだったボク。

ソレまできしめんと名のつくウドンは駅の立ち喰いなどで食したコトはあったが、フツーのうどんを平たくしたもので“ひもかわ”と呼ばれるタイプのものだった。ボクはなんとなく気に入っていて時々JR富士駅身延線ホームにある蕎麦屋で啜ってみたりもしていたものの、今思えばとても“きしめん”と呼んでいいシロモノではなかった。
名古屋の友人に「美味かった〜♪」と感想を述べると土産に大量の乾麺を持たせてくれた。家に持ち帰って家族に食べてもらうと、それまできしめんを嫌がっていた父親までが「こんな美味いウドンは食べたコトがない!」と言って大喜びしてくれた思い出がある。
父はそのきしめんを“焼うどん”にして食すのが好きで、当時軽食もやっている喫茶店でアルバイトをしていたボクはその腕前を披露しては得意げにしていた。現在のように「ヤレ讃岐だ、イヤ稲庭だぁ」と各地の名産をゼイタクに漁る時代ではなかったので乾燥きしめんでさえ珍しく、その後はデパ地下などで何度か購入してきては楽しんでいた。
味噌煮込みもスバラシいし、ごくスタンダードに“かけ”にして食すのも嬉しい。いづれにしろ仕上げにヒラヒラと花カツヲを乗せて食べるのが名古屋流、海老天などあればカンペキだ。
天ぷら代わりに油揚げを甘く煮たものを添えてみるのも一興で、ナカナカに庶民テキなお味には「ケッコー結構♪」な一品となるのである。









今朝の富士山
猛烈な揺れに驚いた。富士宮は震度5強…
直後はこんなブキミな雲が取り巻いていた富士山も現在は雲の中だ。



2009.08.11. 05:14 @Mannohara, Fujinomiya-City
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