三種の鶏唐揚

運よくテに入れた釧路のザンギはあまりに量が少な過ぎたので我流の鶏唐揚を加えるコトにした。

“ザンギ”とは北海道で親しまれている唐揚のことで鶏肉だけでなく魚介類もその対象となっている。
たいていはニンニクや生姜などの香辛料でしっかりとした味付けがされているが、本家の釧路の多くの店ではあまり強く味をつけていないという所が面白いではないか。
語源は諸説あってドレもナルホドと言える。ボクが一番に信憑性が高いと思うのは中国語の炸鶏(ザァジィ)でコレは鶏肉を油で揚げたモノを指すコトバだ。
大陸からの引き揚げ者が多く移住してきた釧路ではアチラの食文化もそのまま持ち帰り、少々ナマった名称で定着してしまったのではないのか…という推測が成り立つ。
飲食店での提供が始まったのが昭和35年頃からと云うからそう歴史のある食べ物でもないが、小学生か中学生のころ同僚と街に飲みに行った父親が「昨晩“ザンギ”というとても美味しい鶏の唐揚げを食べてきた」と朝食時に話をしていたのを思い出した。コドモだったのでその“ザンギ”という聞きなれないコトバにナニか“懺悔”のような印象を受けてミョーな気持ちになったものだ。ガキのくせに何で懺悔などという難しい言葉を知っていたのかと云えばボクは秀才だったから…というのはウソで、北原ミレイという歌手の唄う「ざんげの値打ちもない」という暗い歌が当時ヒットしていたからなのだと思う。
   ◆◇◆◇◆
釧路の有名なソレは“ホワイトザンギ”と呼ばれ、主に胸肉やササミに片栗粉をまぶして揚げるいわゆる竜田揚タイプだ。ほんのり薫る香辛料が上手くバランスしていて、特製のソースをつけて食すと一段と美味しく感じる。醤油にウスターソースを加え隠し味に若干のカレー粉…といったカンジのそのソースは意外に優しい味のものだ。
加えた鶏の唐揚げはスタンダードな生姜醤油の和風味と、ニンニクにたっぷり豆板醤&ホットソースで漬け込んだ激辛タイプの二種類だ。ドレもそれぞれに美味しく、目先がが変わるせいかいつもより食べすぎてしまった。
もちろん例のドリンクもソレナリに超過してしまったコトは言うまでもない。








梅雨明けって来月になっちゃうんだってね…

Afternoon, July 21. 2009. @MyGarden